こんにちは!たびこふれライターの中尾です。

実は僕、尾瀬に行ったことがありませんでした。会社の大先輩と「有名だけど行ったことがない観光地にどちらが先に完遂するか」を競っています。

その中でお互いに行ったことがない尾瀬が目に入りました。観光業界にいながら、尾瀬に行ったことがないのはどうなの?と思い、2023年に行ってきました。しかも、年内で5回も(行きだすと止まらない性格)。尾瀬のシーズンはゴールデンウィーク(以後GW)手前の4月20日頃から10月中旬までの約半年間。

まずは、GWの尾瀬に行ってみましょう!

目次

ゴールデンウィークの尾瀬
尾瀬1日目(2023年4月30日)
尾瀬2日目(2023年5月1日)
尾瀬3日目(2023年5月2日)
ゴールデンウィークの尾瀬の感想と注意点

ゴールデンウィークの尾瀬

尾瀬の山開きは、GW直前の4月20日頃。この頃からシャトルバスや一部の山小屋の営業が始まります。

GWは、花が咲き誇り、緑がまぶしくなる初夏への序章というイメージです。しかし、尾瀬ではまだまだ雪が積もっていて、アイゼンやチェーンスパイクなど滑り止めを持っていかないと行くことができません。

至仏山や燧ヶ岳の登山は完全冬山登山装備が必要。また、鳩待峠以外のゲートから尾瀬入りする場合もゴールデンウィークは距離が長く、完全冬山登山装備が必要です。初めての方や初級者は鳩待峠から尾瀬へ行くことを強くおすすめします。

尾瀬1日目(2023年4月30日)

行程:尾瀬第1駐車場===鳩待峠・・・山ノ鼻・・・牛首分岐・・・竜宮小屋(折り返し)・・・牛首分岐・・・山ノ鼻<泊>
天候:

尾瀬第1駐車場

前泊のペンションの駐車場に車を置かせていただき、ペンションの送迎車にて尾瀬第1駐車場へ送ってもらいました。尾瀬第1駐車場の駐車料金は1日乗用車で1,000円かかりますので、ペンションに置かせていただけるのはとても助かります。尾瀬第1駐車場からは乗合バス・乗合タクシーで鳩待峠へ向かいます。

乗合バス・乗合タクシーインフォメーション(2023年)

乗車券:大人(中学生以上)片道1,000円
運行時間:尾瀬第1駐車場の始発は5:00発(2023年は5月20日~10月15日までは6:00始発)、終発は15:40発。逆の鳩待峠の始発は8:40発、終発は16:40発
運行間隔:乗合バスは30分~1時間に1本程度の運行。乗合タクシーは人数が集まればすぐに出発してくれますので便利です
所要時間:35分

※尾瀬第1駐車場(280台)と尾瀬第2駐車場(250台)があります。始発終着は尾瀬第1駐車場です
※尾瀬第1駐車場の乗り場にはトイレがありますので、済ませておきましょう。無料で利用できる最後のトイレです
※終発の16:40発に乗る場合、山ノ鼻を遅くても15:30頃に出発する必要があります

鳩待峠(標高1,591m)

鳩待峠(はとまちとうげ)の地名の由来は、麓の片品村の人々が農作業ができない冬は尾瀬の山に入って仕事をしていました。冬の山仕事は辛いもの。早く春になって畑に種をまく日を心待ちしながら働いていました。山の中で働く人々は山鳩が鳴き出す声で春がきたことを知ります。早く山鳩が鳴き出さないかという待ち遠しい気持ちから付けられたものだと言われています。



鳩待峠の駐車場です。GW期間中は鳩待峠までマイカーで上がって来られますが、駐車料金が1日乗用車2,500円もかかりますので、大人数でないとおすすめできません。

また鳩待峠の駐車場は120台しか駐車できないので日によっては早い時間に満車になります。そうなると尾瀬第1駐車場や第2駐車場まで35分かけて戻らないといけないので、尾瀬第1駐車場でマイカーを駐車して、乗合バス・乗合タクシーに乗り換えるのが無難です。

乗合バス・乗合タクシーは鳩待峠駐車場に到着します。尾瀬第1駐車場から35分、くねくねとした山道を走行しますので、車酔いする方は要注意です。鳩待峠駐車場から道路を100mくらい歩くと鳩待峠に到着します。

鳩待峠休憩所です。トイレはこの建物の後方です。ここからトイレは有料になります。100円玉をたくさん持っていきましょう。

休憩所には売店と食堂があり、休憩所手前では尾瀬第1駐車場までの乗合バス・乗合タクシーの券売所があります。売店には登山用具も販売していますので、忘れたものがあれば物によってはこちらで購入できるかもしれません。

鳩待峠は真っすぐ進むと尾瀬ヶ原の玄関口である山ノ鼻へ、右に進むとアヤメ平へ、左に進むと至仏山頂への起点になっています。

鳩待峠(標高1,591m)から山ノ鼻(標高1,400m)へ下る

距離:3.3km、所要時間:下り1時間、登り1時間10分(無冠雪期)

鳩待峠にて。この看板を見ると尾瀬に来たんだなと実感が湧きます。しかし、ここ鳩待峠は尾瀬の玄関口。これから尾瀬ヶ原に向かって山を下ります。鳩待峠が標高1,591m、山ノ鼻が標高1,400mですので、191m下ることになります。

尾瀬ヶ原への入口です。手前の緑のマットは種子を落とすために設置されています。マットで靴底の泥を落とし、移入植物の進入を防ぎましょう。

※日帰りの方は帰りのシャトルバス・タクシーの時間を必ず確認しましょう

鳩待峠からいきなり雪道になります。これくらいの積雪ならチェーンスパイクでも行けるのですが、僕は持っていなかったため、アイゼン(6本爪)を付けて進みます。雪道に慣れている人は何も付けずに歩いていましたが、ところどころ急な斜面もありますので、滑り止めは必携です。

雪道が続くと思いきや、木道が現れました。2023年は雪が少ないと言われていましたので、雪道と木道が交互に続いていました。木道は急な傾斜のところはゴム製の滑り止めが装着されていました。

アイゼン(滑り止め)を外すタイミングが微妙です。木道が現れたと思ったら、再び雪道に変わります。

途中、数か所休憩スペースが設置されています。この時期はベンチが濡れていることが多いのでレジャーシートを持参することをおすすめします。

鳩待峠から山ノ鼻までは川上川沿いに登山道が設置されています。

このように木道が痛んでいるところには赤いテープが貼られています。足の置き場に注意が必要です。

途中、左手に日本百名山の至仏山(2,228m)がうっすらと見えていました。

テンマ沢はミズバショウの群生地があります。まだまだつぼみの状態ですが、5月中旬には一気に開花するのでしょう!

木道は約10年に一度取り替えます。木道の色を見ると新旧の木道が一目瞭然です。

木道には年号が印字されています。ここは2022年に取り替えられた木道です。

下り坂を終え、平坦になりましたが、登山道が雪に覆われているので人の残した足跡やピンクのリボンを頼りに進みます。

川上川にかかる山の川上橋を渡ると山ノ鼻はまもなくです。

山ノ鼻の山小屋が見えてきました。

山ノ鼻(標高1,400m)

山ノ鼻は尾瀬ヶ原への南の玄関口。こちらにはビジターセンター、公衆トイレ、山小屋が3軒あります。

鳩待峠から下ってくると最初にあるのが尾瀬山の鼻ビジターセンターです。開館期間は例年5月中旬から10月下旬まで(期間中無休)、開館時間は7:30~16:00です。ゴールデンウィークは閉館していますのでご注意ください。

次に公衆トイレがあります。有料です。尾瀬にはたくさんの100円玉を持参しましょう。ゴールデンウィーク期間中は男女兼用になります。

山ノ鼻で最初にある山小屋が至仏山荘です(2023年のGWは営業していました)。

>>至仏山荘 公式サイトはこちら

続いて山の鼻小屋(2023年のGWは営業していました)。

>>山の鼻小屋 公式サイトはこちら

最後に尾瀬ロッジがあります(2023年のGWは営業していました)。

>>尾瀬ロッジ 公式サイトはこちら

尾瀬ヶ原(おぜがはら)

尾瀬ヶ原は、東西6km、南北4kmの広さを誇る本州最大の高層湿原です。尾瀬ヶ原をとり囲む山々は、火山活動を繰り返し、100万年ほど前にはほぼ現在の姿になったと考えられています。数十万年前には、燧ケ岳(ひうちがたけ)が噴火を始め、やがて只見川がせき止められて、尾瀬ヶ原や尾瀬沼の原形ができあがりました。(案内ボードから引用)

山ノ鼻(標高1,400m)から牛首分岐(標高1,400m)へ

距離:2.2km、所要時間:50分(無冠雪期)

山ノ鼻は尾瀬ヶ原の南側の玄関口になります。ここから北へ向かって歩くと尾瀬ヶ原が広がります。

ゴールデンウィクの尾瀬はまだまだ雪の中です。2023年は雪が少ない年と言われていたので、木道には雪が積もっていませんでしたが、周囲はまだまだ雪が残っていました。

尾瀬ヶ原にはいくつかの川が流れています。山ノ鼻を出発して最初の橋・原の川上橋を渡ります。尾瀬ヶ原を流れる川沿いは細長い林が形成されています。これを拠水林(きょすいりん)と呼ばれています。

尾瀬ヶ原にもところどころにミズバショウが咲いていました。

ゴールデンウィークの尾瀬ヶ原はたっぷりの雪解け水を貯えています。まさに水の天国です。

山ノ鼻から牛首分岐の間に逆さ燧(ひうち)ポイントがあります。その名の通り、晴れていて、無風の時は水面に映り込む燧ケ岳を見ることができます。

山ノ鼻から牛首分岐まで広がる湿原は上田代と呼ばれています。

牛首分岐です。真っすぐ進むと竜宮を経て、見晴(みはらし)です。左に曲がると東電小屋を経て赤田代です。ただし、ゴールデンウィークは東電小屋が営業開始前のため、途中の橋が架かっていません。休憩場所なのでここで休憩するのも良いでしょう。

イモリが木道にいました。踏んづけてしまわないように注意しましょう。

牛首分岐(標高1,400m)から竜宮小屋(標高1,400m)へ

距離:2.2km、所要時間:40分(無冠雪期)

牛首分岐を過ぎ、しばらくすると下の大堀川橋を渡ります。牛首分岐から竜宮小屋まで広がる湿原は中田代と呼ばれています。

景色がきれいなところは、このように木道が分岐しています。

途中、左に進むと下の大堀川に群生する水芭蕉群生地があります。ここで撮影される水芭蕉とバックに至仏山の写真が尾瀬ヶ原のメイン写真に使われていることが多いです。

竜宮尻が見えてきたら、竜宮分岐までもうすぐです。

竜宮尻は竜宮現象と呼ばれ伏流点と湧出点があります。水流が地中に吸い込まれ、別の場所から湧き出しています。

目の前に龍宮小屋が見えてきました。後方は東北最高峰の燧ヶ岳(ひうちがたけ)です。

龍宮小屋の手前に竜宮十字路があります。その名の通り、道が十字になっていて、正面に進むと龍宮小屋を経由して見晴へ、右に曲がると富士見峠へ、左に曲がるとヨッピ吊橋を経由して東電小屋へ木道が繋がっています。

龍宮小屋(標高1,400m)

龍宮小屋は尾瀬ヶ原の中心から少し北へ向かったところにあります(2023年のGWは営業していました)。山小屋の営業はしていましたが、昼食の営業はしていませんでした。

>>龍宮小屋 公式サイトはこちら

龍宮小屋の北側にある建物が公衆トイレ(有料)です。ここまで鳩待峠、山ノ鼻、竜宮に公衆トイレがありました。

竜宮を過ぎると沼尻川を渡り下田代へ続きます。この先、35分で見晴へ到着します。僕は天気が悪かったのと時間の関係で竜宮で折り返しました。

竜宮小屋(標高1,400m)から牛首分岐経由、山ノ鼻(標高1,400m)へ戻る

距離:4.2km、所要時間:1時間30分(無冠雪期)

竜宮から山ノ鼻へ戻りましょう。帰りは雨が降り、霧がかかり、幻想的な風景になりました。

この時期の午後からはハイカーとほとんど出会わないので、尾瀬ヶ原を独占している気分でした。

山ノ鼻に戻り、夕食を食べ、外に出るとうっすらと月が出ていました。明日は晴れるかな?

尾瀬2日目

行程:山ノ鼻・・・至仏山山頂・・・山ノ鼻・・・牛首分岐・・・東電下の大堀橋(折り返し)・・・牛首分岐・・・山ノ鼻<泊>
天候:快晴から曇り

早朝

山小屋の消灯は21:00頃。やることもないので、寝るしかありません。なんという健康的な生活(笑)。4:00に起床して、尾瀬ヶ原へ向かいます。

なんとも幻想的な光景…。水蒸気が靄(もや)になり、すーっと燧ヶ岳を横切っていました。言葉を失ってしまい、1時間以上も木道に佇んでいました。

ゴールデンウィークの朝日は5:00頃。燧ヶ岳の東側(向かって右側)から太陽が昇ります。

逆には朝日を浴びた至仏山が…。燧ヶ岳が男性的なら、至仏山は女性的な山容だと思います。

午前中は至仏山登山

至仏山登山について、詳しくは「【日本百名山】6座目はGWでも雪山!尾瀬の至仏山(群馬県)」をぜひご覧ください。

午後からは尾瀬ヶ原を散策

行程:山ノ鼻・・・牛首分岐・・・東電下の大堀橋(折り返し)・・・牛首分岐・・・山ノ鼻

折り返しの東電下の大堀橋までの距離:約2.7km、所要時間:約1時間20分(無冠雪期)

前日の雨が上がり、快晴となった尾瀬ヶ原をゆっくりと歩きます。

逆さ燧ポイント以外でもゴールデンウィークは水が豊富なので、あちこちで水面に燧ヶ岳が映りこんでいました。

午前中に登った至仏山も水面に映りこんでいました。

こちらが逆さ燧ポイントです。少し風があったのが残念。

逆さ燧ポイントのベンチで昼食弁当をいただきます。簡素なお弁当ですけど、風景が素晴らしいので大満足です。

牛首分岐です。こちらで左に曲がり、東電小屋方面へ向かいます。

牛首分岐からヨッピ橋へ向かうが…

山ノ鼻~牛首分岐~竜宮~見晴が尾瀬を縦断するメイン通りですが、こちらの斜め縦断路も実は素敵な風景が広がるのでおすすめします。

こちらにもあちこちで逆さ燧を見ることができます。

逆さ至仏も見ることができます。

東電下の大堀橋ですが…。ん?あれ?

まだ橋が架かっていませんでした…(泣)。この先、進むには端の鉄骨部分を渡らないといけませんが、僕は怖くて引き返しました。

牛首分岐を曲がったところに注意書きがありました。東電下の大堀橋とヨッピ吊橋はまだ踏み板が未設置です。先の東電小屋は5月中旬からの営業なので架けられていないのでしょう。

曇ってきたので山ノ鼻の山小屋に戻りましょう。天気の変化が急なのもゴールデンウィークの尾瀬の特徴です。

尾瀬3日目

行程:山ノ鼻・・・鳩待峠===尾瀬第1駐車場
天候:

山ノ鼻(標高1,400m)から鳩待峠(標高1,591m)へ登る

距離:3.3km、所要時間:登り1時間10分(無冠雪期)

翌朝、山小屋から出てビックリ!一面雪景色になっていました。そういえば昨晩は風がぴゅーぴゅーと吹いていました。

当然、木道も雪が積もっています。登り坂なので、アイゼンは履かず、慎重に進みます。

ゴールデンウィークでも尾瀬はまだまだ雪が降るのだと実感しました。

山ノ鼻の山小屋を朝7:00に出発しましたので、すれ違う人もまばらです。尾瀬ヶ原に下ってくる人たちは雪が積もった木道をゆっくり下っていました。

歩荷(ぼっか)さんとすれ違いました。尾瀬の山小屋は歩荷さんが荷物を届けています。50~120kgまで背負うそうです。

山ノ鼻から1時間ほど登ると鳩待峠に到着します。最後の500mくらいが結構しんどい坂です。

鳩待峠に到着しました。2泊3日の尾瀬散策は終了です。

鳩待峠から尾瀬第1駐車場への乗合バスの始発は8:40発です。

乗車券は片道ずつしか購入できませんので、鳩待峠の券売所にて尾瀬第1駐車場までのチケットを購入しました。

出発時間になりましたので、少し下った鳩待峠のバス乗り場へ向かいます。

ゴールデンウィークの尾瀬の感想と注意点

感想

GWの尾瀬は深い雪が溶け出し、尾瀬ヶ原では水をたたえたこの時期ならではの尾瀬を見ることができます。

その年にもよりますが、ゴールデンウィークでも尾瀬はまだまだ冬。天候が崩れると雪が降ることもあります。満タンの水を貯えた尾瀬ヶ原は逆さ燧ケ岳や逆さ至仏山を至る所で見ることができるのも楽しみのひとつ。ぜひ逆さポイントを探してみてください。

逆にゴールデンウィークの尾瀬は、冬を想定して行かないと大変な目に遭うこともあります。しっかり装備を整えて無理のない登山計画を立てて行きましょう!

ゴールデンウィーク(積雪時期)に気をつけること

1. 踏み抜き

踏み抜きとは雪解けが進み、雪の下に空洞ができ、その上を歩くと、ズボっと足を取られてしまうことです。

特に木道周辺に踏み抜きが広がっています。雪の上を歩いていると何の前触れもなくズボっと足を取られてしまいます。踏み抜くとビックリすると同時に膝くらいまで片足が取られてしまい、転倒します。

足や膝を強打しますので、打撲、下手したら足を骨折することもありますし、転倒して手や体から落ちるとこちらも骨折することがありますので、慎重に足を進めることが重要です。(僕は2回踏み抜きましたが、幸いにも打撲ですみました)

2. 道迷い

ゴールデンウィーク期間中はまだまだ雪の中。木道や登山道が整備されていても雪に覆われると道に迷いやすいです。前に歩いた方の足跡や木の枝に結ばれているピンクリボンを頼りにしながら慎重に上り下りしましょう。

僕は登山の際、YAMAP(ヤマップ)を使っています。GPS機能がついているので迷いにくいですし、登山道から外れると見守り機能が作動します。YAMAPをおすすめします。

>>YAMAP公式サイトはこちら

3. 滑落

鳩待峠から山ノ鼻間は容易にアクセスできますが、それでも約200mの高低差があります。雪道と木道を繰り返し歩いていると、アイゼンやチェーンスパイクを装着せずに歩いてしまいます。この油断が事故に繋がります。滑落すると川に落ちることもありますので、注意して進みましょう。

乗合バス・乗合タクシーの最終便

鳩待峠から尾瀬第1駐車場までの乗合バス・乗合タクシーの最終便は鳩待峠を16:40に出発します。山ノ鼻から鳩待峠までは上り坂のため、1時間10分程度かかります。

尾瀬ヶ原の滞在時間の管理をしっかりと行わないと最終便に乗り遅れますので、ご注意ください。特に鳩待峠から日帰りで尾瀬ヶ原に行く場合は要注意です。

服装

鳩待峠から尾瀬入りするのであれば、厳冬期の冬山装備は不要です。しかし、寒かったら着る、暑かったら脱ぐが基本です。湿原地帯だけに雨が多いので雨具は必需品です。手袋も防水仕様のものを用意しましょう。

早朝から移動する、朝焼けを見に行くのであれば防寒具も必要。上半身は着込めば大丈夫ですが、下半身はズボン下の下着も必要です。

靴は雪道を歩くこともありますので、くるぶしまでのハイカットの防水の登山靴(防水機能のない登山靴で雪道を歩くと足が凍傷になることがある)を準備しましょう。

持ち物

通常の荷物にプラス下記を用意すると便利です。

アイゼンやチェーンスパイクなどの滑り止め
雨具
レジャーシート
携帯トイレ
100円玉
大小ビニール袋(持ち手が付いた口を結べる非透明のもの)
口がチャックで閉まる厚手のビニール袋
帽子
日焼け止め
サングラス
ザックカバー
ウェットティッシュ
トイレットペーパーまたは水に溶けるティッシュペーパー
ステンレスのコップ
カメラなどの予備バッテリー
スマートフォンの充電バッテリーと接続コード
非常食
常備薬
湿布などの救急用品など
カナビラ
熊よけ鈴
ヘッドライト

【山小屋に宿泊する時は】

バスタオル
タオル
寝巻(スウェット上下など)
歯ブラシと歯磨き粉
インナーシーツ(ほとんどの山小屋が清潔なシーツを用意していますが気になる方は)
保温タイプの水筒
粉末コーヒー、ティーバッグ、粉末スープなど
はし、スプーン、フォーク、マドラーなど
スプーン
ミニランタンなど
ミニ三脚

山小屋宿泊のすゝめ

『泊まらないと見れない景色があります』

鳩待峠から尾瀬ヶ原へは日帰りも可能ですが、ぜひ山小屋に宿泊することをおすすめします。天気が良ければ夕焼け、朝焼け、満天の星空を楽しむことができます。

山小屋は徒歩でしか行くことができませんので、非日常の時間を過ごすことができ、静寂の世界を体感することができます。尾瀬の山小屋はお風呂に入ることができるのも特徴。

しっかり歩いた後は、お風呂で温もり、それぞれの山小屋で特徴ある食事を堪能することができます。また山小屋では夕食時生ビールも飲むことができますよ!

※ゴールデンウィークの日の出は4:50前後、日の入りは18:30前後です。朝は4:00過ぎから東の空が白み始めます

【山小屋での注意事項】

早めに到着した場合は荷物を預かってくれます
チェックインは13:00前後、チェックアウトは8:00前後です
山小屋へは16:00までに到着するようにしましょう。山小屋によっては予約時点で16:00過ぎの到着を受け付けてくれないことがあります
入浴は15:30~19:00頃です
原則、山小屋のお風呂での石鹸・シャンプー・リンスの使用はできません。コロナ禍で使える山小屋が増えていますが、持参したものの使用は避けてください。設置の石鹸は植物性のボディソープでした。洗面所には石鹸が常備されていますのでご安心ください
山小屋のトイレは水洗・洋式がほとんどです。一部の山小屋ではトイレットペーパーを流すことができず、備え付けのゴミ箱へ入れるシステムを取っています
売店は19:00頃までです。ソフトドリンク、アルコール、菓子類や土産物など揃っています。売店で購入したゴミは引き取ってくれます
夕食は17:00~18:00、朝食は6:00~7:00です
消灯時間は21:00頃です

山小屋の営業状況とリンク集

尾瀬ヶ原には山ノ鼻に3軒、竜宮に1軒、見晴に6軒の山小屋があります。2023年のGWに営業していた山小屋は、山ノ鼻が3軒、竜宮が1軒、見晴は1軒でした
尾瀬ヶ原には山ノ鼻に1か所、見晴に1か所のキャンプ場があります
尾瀬の山小屋は予約制です。ほとんどの山小屋が電話での予約になります

【山ノ鼻地区】

至仏山荘
山の鼻小屋
尾瀬ロッジ

【竜宮地区】

龍宮小屋

【見晴地区】

桧枝岐小屋

公衆トイレ

鳩待峠、山ノ鼻、竜宮、見晴に公衆トイレがあります。有料です。100円玉をたくさん持参しましょう。

昼食

GWの尾瀬で困るのは昼食。鳩待峠休憩所、山ノ鼻の一部山小屋、見晴の一部山小屋くらいしか昼食をやっていませんでした。山小屋では翌日のお弁当を受け付けているのでぜひ利用しましょう。

通信事情

尾瀬では携帯電話がほとんどのエリアで使用できません。山小屋および周辺では携帯電話が繋がります。なお、NTTドコモ、auは繋がりますが、ソフトバンクは繋がりにくいそうです。

Wi-Fiは山小屋内で利用できますが、通信速度がとても遅いので使えないと思ってください。パソコンやタブレットを持ち込んでも使いづらいと考えてください。

ゴールデンウィークの天気・気温

天気が変わりやすいです。雨が降ると半日降り続くことがありますので、防水対策をしっかり行ってください。気温は晴れていれば暖かいですが、雨や雪が降るとぐっと気温が下がります。昼間は暖かくても朝晩は寒いです。朝焼け、夕焼け、星空を見に行く際はしっかり着込んで外に出ましょう。

尾瀬滞在中の注意点

尾瀬は自分で出したゴミは自身で持ち帰るのが基本。ペットボトルや食料をたくさん持参すると持ち帰りが大変です。当然少し高いですが、山小屋で購入することも可能です。ドリンク、アルコール、菓子類、カップ麺類など豊富に揃っています。山小屋で購入すると購入したものに限り、ゴミを受け取ってくれます。なお、山小屋にはゴミ箱がありません
雨はしっかり降ります。ザックカバーを付けていても雨に濡れ続けると防水機能が低下し、内部へ染み込むこともあります。ザック内も荷物もビニール袋などに小分けにして入れて防水対策をしましょう。特に財布。僕は防水対策が甘く、お札がザックの中で水没してしまいヨレヨレになってしまいました
持ち物に保温タイプの水筒と書いたのは、山小屋でお湯をもらえるからです(一部山小屋は有料)。水筒にお湯を入れて、休憩ポイントで絶景を見ながら好きな粉末ドリンクやスープなどを飲むのも楽しみのひとつです
尾瀬の水場は山小屋の屋外に設置されています。山から湧き出る天然の水です
キャンプは指定地以外ではできません
尾瀬でも喫煙マナーを守りましょう。吸い殻は必ず携帯灰皿を持参して、帰宅してから処理しましょう。また尾瀬では焚き火は禁止です。コンロも周囲の方々に迷惑にならない場所で使用しましょう
湿原には入ってはいけません。木道や登山道から外れてはいけません。また湿原や川にコインを投げ入れるのもいけません。お金は募金箱に入れましょう
木道は右側通行です。登山道では上りが優先です
尾瀬には病院がありません。救護所もありません。救急車も呼べません。常備薬は余裕をもって持参しましょう
尾瀬の生態系を維持し、自然景観を保つために、動物を捕まえたり、植物を採取することは法律で禁止されています
至仏山や燧ヶ岳の登山には携帯トイレを持参しましょう。尾瀬ヶ原の散策でも念のため携帯トイレを持参することをおすすめします
ストックには木道や登山道を傷めないためにもゴム製のキャップを付けましょう
ペットを連れての入山は禁止です

尾瀬情報サイト リンク集

尾瀬保護財団
尾瀬保護財団公式X
群馬県片品村観光協会
尾瀬桧枝岐温泉観光協会
山と渓谷オンライン 尾瀬ナビ

おすすめYouTube:Japanese Porter -尾瀬 歩荷- ※歩荷さんの目で見た尾瀬の近況を紹介するチャンネルです

※当記事は2023年4月30日から5月2日まで訪問した時のものです

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