メーターに「謎のヨット」が出現! いきなり点灯する「波乗りマーク」どんな意味? 走っちゃダメなの!? 赤でも青でも要注意!

クルマのメーターパネルには「波とヨット」のようなマークが表示されることがありますが、これは一体何を意味しているものなのでしょうか。意外と知らないものの重要なこのマークについて解説します。

青色なら大丈夫? 赤色なら危険!?

 クルマの運転席前方にある「メーターパネル」には、速度やガソリン残量のほか、クルマの状態を伝えるための様々な「警告灯」が表示されます。
 
 これは安全に運転するために大事な情報を伝えてくれるものですから、警告灯の意味を覚えておきたいところ。
 
 では、メーターパネルに表示される「波とヨット」のようなマークは一体何を意味しているのでしょうか。

 このマークは、実は「水と温度計」を意味するピクトグラムで、正式名称は「水温警告灯」と呼ばれるものです。

 クルマには、エンジンの異常過熱(オーバーヒート)を防ぐために冷却システムが搭載されており、現在ではクーラント液と呼ばれる液体を媒介し冷却する「水冷式」というシステムが一般的。

 そして水温警告灯は、このクーラント液の温度状況を伝えるために存在するランプなのです。

 水温警告灯は、クーラント液の温度が低いときは「青色」(緑色)に点灯します。

 例えば、クルマのエンジンを掛けたばかりのタイミングでは、クーラント液は冷えているので青色の水温警告灯が点灯するはず。

「水温警告灯が点灯したまま発信しても大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、青色の場合であればそのまま走行しても基本的に問題ありません。

 走っているうちにクーラント液はエンジンの熱により適正な温度になるので、青色の水温警告灯は消灯します。

 ただし、しばらく走行してもいっこうに水温警告灯が消えない場合は、クルマに何らかの異常が起こっている可能性があります。

 早急にディーラーや整備工場に相談し、点検するようにしてください。

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では「赤色」の水温警告灯は?

 そして、この水温警告灯が「赤色」に点灯することもあります。

 これは「クーラント液の温度が高いこと」を示すもので、クーラント液が高温になるとエンジンの冷却効果が低くなり、つまりエンジンを冷やすことができません。

もしもこの状態が続き、エンジンがオーバーヒートして焼き付くような事態になると、もうクルマは動かなくなってしまいます。

 万が一水温警告灯が赤色に点灯した場合は、すぐに運転を中止してください。

 このようにクーラント液が高温になる理由としては、クーラント液が漏れて減少していたり、クーラント液を冷やすラジエーターの故障、あるいはサーモスタットの故障などが挙げられます。

 いずれにしても、クルマの寿命のみならず安全な走行にも支障をきたす大きな問題ですので、早急な点検・修理が必要です。

 無理にクルマを走らせるようなことは絶対に避け、最寄りのディーラーや整備工場で見てもらうようにしましょう。

※ ※ ※

 ちなみに、クーラント液は自然に蒸発するため少しずつですが減っていきます。

 しかし、漏れなどが発生していない限りはば急激に減ることはないので、基本的には定期点検の際に補充する形で問題ありません。

 また、クーラント液はセルフでも補充することができますが、液を抜く作業も必要になるなど素人では難しいため、プロに任せるのが無難です。