「車の血液」とも表現される車のエンジンオイル

エンジンオイル
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脱炭素社会の実現という名目で世界的に電気自動車の普及が推進されていますが、それでも自動車の動力源の主流はいまなお内燃機関です。

電気自動車は電力、内燃機関を搭載する車はガソリンや軽油などの燃料を消費することで走る乗りもの。しかし、内燃機関の場合は燃料のほかにも、エンジンを冷やす冷却水やエンジン内部を循環するエンジンオイルなどさまざまな油脂類が必要です。

中でも、エンジンオイルはエンジン内部の潤滑や冷却、洗浄、密閉、防錆などさまざまな役割を持ち、エンジンが本来の性能を長期間発揮するために、その管理は重要なものとなります。その重要性は「人間でいえば血液」と例えられることがあるほど。

ただし、健康な人間の血液は体内を循環しながら古い血液から新しい血液に入れ替わるのに対し、エンジンオイルは交換されたときから次の交換があるまで劣化するいっぽうです。

潤滑・冷却・洗浄・密閉・防錆とさまざまな役割を持つエンジンオイルが劣化すると、エンジンは性能を発揮できなくなるほか、最悪の場合は車が自走不可となります。

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「車の寿命」の概念は時代とともに変化した?エンジンオイル交換サボると寿命が“縮む”

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「“車の寿命”は10万km」という認識が一般的だった時代もありますが、現代的な国産車であれば10万kmや20万kmを超えても問題なく使用できることがほとんど。修理に必要が部品の在庫がメーカー欠品になったとしても、3Dプリンター等で作成できるようデータがユーザー間で共有されていることも珍しくありませんので、「その車を使えなくなる=“車の寿命”」という概念は薄れつつあります。

かわりに、自然故障が発生したときの修理費用が、車体の価値を超えるようになったら「寿命」と捉える人が増え、修理費用の同額で同じ車が買えるかどうかが、“車の寿命”のひとつの目安となっているようです。

エンジンオイルを交換しなかったことによる故障ではエンジン内部に大きなダメージが発生している場合が多く、その修理は高額な重整備になることがほとんど。安い中古車が買えるような金額にはすぐ達してしまいます。

そのため、エンジンオイルを交換しないことは、「“車の寿命”は10万km」と言われていた時代ではもちろん、現代でも“車の寿命”を縮めることになります。