地上から雲を見上げてもわからないこと

TABIZINE統括編集長の山口彩です。10周年を記念して、TABIZINEライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第1回目は、飛行機の窓から見る雲について。旅はいつも発見とワクワクに満ちていて、それは移動中の飛行機の中でさえそうなのです。発見の鋭い喜びを求めて、今日も人生を遊んでいます。

飛行機の窓から

外の雲を眺めるのが好きだ

海や夜景もいいけれど

やはり雲が一番いい

どれだけ眺めていても飽きることがなく

見れば見るほどますますいい

この雲を眺め続けることさえできれば

人生の80%幸せだと本当に思う

飛行機の窓から見る雲は

厚みがある

地上から見上げていたときは

「広い雲」「大きな雲」と眺めていたものが

飛行機の窓から見たときに

広くて大きいだけでなく厚みもあると気づいたときの

発見の鋭い喜びを忘れられない

地上からは

雲の厚みはなかなか感じられない

上から俯瞰して見ないとわからない

だから私は

まだ行ったことのない場所で

まだ見たことのない風景を見て

まだ食べたことのないものを食べ

まだ出会ったことのない人たちに会って

もっともっと

人や物事の厚みがわかるように

発見の鋭い喜びを感じられるように

これからもずっと

人生に旅心を



[All Photos by Aya Yamaguchi]