
クルマを運転している時に交通違反をしてしまうと、反則金の納付のほか違反点数が加算されます。しかし、違反内容によっては点数がつかず免許更新に影響のないものも存在するといいます。
ゴールド免許を持っている人はどれくらいいるの? 更新時に影響のない違反とは
ゴールド免許を取得したり、維持したりするためには人身事故や交通違反をしないことが必須です。
しかし交通違反の中には違反点数が付かず、実はゴールド免許に影響しないものがあるのですが、一体どのような違反なのでしょうか。
ゴールド免許を持っていると自動車保険の保険料が割引される、運転免許更新時の講習時間が短縮される、更新手数料が安いなどさまざまなメリットがあります。
そのため、運転免許を持っている人の中には、早くゴールド免許になりたい、あるいはゴールド免許を維持したいと思っている人も少なくないでしょう。
警察庁の公表している「運転免許統計 令和4年版」という資料によると、2022年中に運転免許を更新した1456万7880人のうち、優良運転者講習を受けた人は912万6721人であり、免許更新者全体の約62.6%がゴールド免許だったと明らかになっています。
ただし、優良運転者講習を受けた人の中には普段まったく運転をしないペーパードライバーの人もいると予想され、頻繁に運転するドライバーでゴールド免許を維持している人は前述の割合より少ないものとみられます。
ゴールド免許を取得・維持するためには、相手に怪我を負わせる人身事故や、交通違反を起こさないことが重要であるものの、旅行で慣れない道を走る際や、急いでいるときなどにうっかり交通違反をしてしまう可能性もあります。
交通違反をすると基本的には違反点数が加算されるため、次回の免許更新でゴールド免許でなくなるケースが多いのですが、中には違反点数がなく、警察に捕まってもゴールド免許に影響しない交通違反が5種類存在します。
では、一体どのような違反なのでしょうか。
まず1つめは「免許証不携帯」の違反です。クルマやバイクなどを運転するときには運転免許証を携帯しなければならず、たとえ原本のコピーを持っていても免許証不携帯に当たります。
この違反に点数はありませんが、検挙されれば車種にかかわらず一律3000円の反則金が科されます。
しかし免許証不携帯は他の交通違反で警察に止められた際に発覚するケースも多く、そのような場合はゴールド免許に影響する可能性があるため注意が必要です。
さらに、2つめの違反として「泥はね運転」が挙げられます。
ぬかるみや水たまりがある道路を通行するときは、車両に泥除け器を設置したり徐行したりして、周囲の人に泥や汚水などが飛び散らないように気をつけなければいけません。
この違反をした場合、普通車で6000円の反則金が科されます。
3つめは「公安委員会遵守事項違反」です。
この違反は各都道府県の道路交通規則のうち、「運転者の遵守事項」を守らなかった場合に該当します。
たとえば東京都道路交通規則では、木製サンダルや下駄など運転操作に支障をおよぼすおそれがある履物で運転することを禁止しているほか、積雪・凍結した道路ではタイヤチェーンなどすべり止めの措置を講じることなどが定められています。
基本的に全国で同じような交通ルールが設けられているものの、各都道府県で内容に若干の違いがあるため自分の住んでいる地域の道路交通規則を確認しておくと良いでしょう。
公安委員会遵守事項違反で検挙された場合には普通車で6000円の反則金が科されます。
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ゴールド免許に影響しない違反… 5つめは意外? 知ってた? どんな内容なのか
また、4つめの違反は「警音器使用制限違反」です。
警音器とはクラクションのことで、「警笛鳴らせ」の道路標識がある場所・区間や、いきなり前のクルマがバックしてきた場合のように危険を防止するためやむを得ない状況などでなければクラクションを鳴らしてはいけません。
信号が青になったのに前のクルマが発進しない、動きが遅いといった理由でクラクションを鳴らすと、この違反に当たる可能性があります。
警音器使用制限違反では車種にかかわらず一律3000円の反則金が科されます。
そして点数のつかない5つめの違反として「運行記録計不備違反」が挙げられます。
これは運行記録計(タコグラフ)の設置が義務づけられている車両にタコグラフを備えていない、または記録できるよう調整されていない車両を運転した場合に違反が成立します。
タコグラフの設置は事業用トラックなどが対象であるため、一般的な乗用車ではなじみのない違反といえるでしょう。
この違反では普通車のトラックで4000円の反則金が設定されています。
※ ※ ※
免許証不携帯や泥はね運転などは検挙されても点数が加算されず、ゴールド免許には影響しません。
とはいっても、これらの交通ルールを守らなければ周囲の人に迷惑や交通の危険をおよぼす可能性もあるため、それを念頭において安全運転を心がけましょう。