「激安タイヤと高額タイヤ」何が違う? 数千円から数万円とピンキリ…! 重要な「タイヤ選び」のポイントとは

タイヤの価格はピンキリです。どれを購入すればよいか迷うこともあるかもしれません。それでは、タイヤの価格はどのように決まるのでしょうか。

 クルマに乗っていればいつかはとり替えることになる消耗品のタイヤですが、わかってはいても高価な買い物だけに、いざ交換する際には慎重になります。
 
 また新たにタイヤを選ぶ際には国内外のメーカーから様々なブランドが発売されているうえに、値段もピンキリのためどれを選べば良いかわかりません。
 
 では格安タイヤと高額タイヤにはどのような違いがあるのでしょうか。

 技術は日々進化していますが、タイヤに関しても同じ名上、各メーカーそれぞれに異なる特徴や性能を持つ商品が展開されています。

 一般的には、タイヤは使用する季節によって分類されており、夏タイヤ(サマータイヤ)、冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)、全天候型タイヤ(オールシーズンタイヤ)の3種類があります。

 夏タイヤ(サマータイヤ)とは一般的に新車時などから装着されているタイヤのことをいい、冬タイヤと区別するためにノーマルタイヤと呼ばれることもあり、夏にしか使えないというわけではありません。

 一方で冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)は、雪道や寒冷地での使用を想定したものです。前述の夏タイヤよりも柔らかいゴムを使用し、低温でも高いグリップ力を発揮するようつくられています。

 そして全天候型タイヤ(オールシーズンタイヤ)は、夏タイヤと冬タイヤの特徴を兼ね備えたタイプです。

 また、タイヤは性能が年々進化しており、機能面から分類することもできます。

 たとえば性能面では、転がり抵抗を低減させることで低燃費を向上させたエコタイヤ。

 空気圧がゼロになっても、所定のスピードで一定距離を走行可能なランフラットタイヤというのもあります。

 スポーツタイヤは高いグリップ力と走行性能を持ち、その名の通りスポーツ走行に適しています。

 また未舗装路など悪路走破性能が高いオフロードタイヤなども存在。

 さらにはボディタイプに合わせたミニバンやSUV、軽自動車専用のタイヤも展開されています。

 このように特徴や性能により様々な種類のタイヤが存在します。

 さらにタイヤを選ぶ際には、サイズも考慮しなければいけません。

 多様なクルマがあるようにタイヤのサイズも幅広く、一般的にはリム径(ホイール)で12インチから23インチ、タイヤ幅で145mm-315mmなど同じ車種でもグレードにより異なるのことが多いです。

なぜタイヤは数千円から数十万円と差があるの? タイヤの価格はどのように決まるのか?

 価格に関しても、1本3000円前後から10万円以上などピンキリです。

 そのため、自分のクルマに適した特徴かつサイズを見つけても価格面で迷う人も少なくありません。

 それでは、なぜこのようにタイヤの価格差が生まれるのでしょうか。

 一般的には、特徴となる性能を高めるための原料などの開発コスト、そして需要による価格が決まるイメージです。

 実際の価格差について、ブリヂストンの担当者は次のように話します。

「搭載されている技術の違いによって性能差や価格差が生じます。

 弊社ではカタログ等に、タイヤに搭載されている代表的な技術をピクトとして掲載しております。

 たとえば、静粛性、乗り心地、運動性能などタイヤに求められる諸性能を高次元でバランスさせたブランド『REGNO』と、新車装着同等レベルの位置づけである『NH200』を比較すると、搭載されている代表技術には違いがあります。

 そのような違いが性能差、価格差の一因となっています」

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 タイヤは、4本交換すると大きな出費となるため、どうしても価格面で選びがちです。

 しかし、クルマが唯一地面と接する大切なパーツとなるタイヤは安全に係る性能面で選ぶのが重要と言えます。

 夏タイヤであれば、ウエット性能が低いものを避けたり、摩耗に耐えるタイプを選ぶと良いようです。

 冬タイヤでは、しっかりと雪や氷をとらえる機能があるものを選ぶことがポイント。

 またパンクなどにより4本のうち1本だけ新品に交換するという人もいますが、4本での全体的なバランス(劣化や摩耗具合)のためにも基本的には4本同時に交換するのが推奨されます。