■読書に没頭するために造った、とっておきの籠もりスペース

●神奈川県/S.N邸

(※その他の写真は【関連画像】を参照)


2階に上がり、廊下から落ち着いたネイビーカラーのドアを開けると書斎スペースが現れる。


本棚を背にデスクワークする。デスクは壁に向かうレイアウトではなく、部屋の真ん中に置いている。「壁に向かうのはなんだか落ち着かないんですよね」。

書斎スペースを造るうえで一番にこだわったのが、「本を読むための場所」。小説、ビジネス書、料理レシピ本など蔵書のジャンルは幅広いが、仕事を終えてひと息つく読書タイムがS.Nさんにとって何より幸せなひと時だという。

2021年1月、祖父母が住んでいた築42年の一戸建てを譲り受け、フルリノベーション。2階部分に寝室と念願だったこの書斎を実現した。

ふすまの押し入れがあった8畳の個室をコルク張りの床にし、押し入れを取り外して本棚と収納付きのベンチスペースを設置。本棚の壁の色をネイビーにしたことで、落ち着きのある秘密基地のような空間ができあがった。


押し入れだった場所がベンチに。ここで本を読んでいると時間も忘れるほどゆっくりできるという。


ベンチスペースの下は便利な収納になっている。

その壁色とドアの色を合わせて統一感も重視。さらに将来、息子さんが大きくなった時に部屋を分けて使えるよう真ん中に仕切りも付け、ドアを設置すれば2部屋に分けることができるという。見上げると仕切りにはレトロな欄間が。

「もともと1階の和室にあった欄間なんですが、モダンな空間に和の手技が生きていてとても気に入っています」と笑顔を見せる。


1階の和室にあった古い欄間を天井の仕切り部分に設置。祖父母の時代のものを生かしたかったという。


本棚横に窓を設置。昼間は自然光だけで本を読むが、読書灯も設置する予定。

ミニ書斎にはテレビも音響設備などもなく、読書に没頭できる空間にしたかったというS.Nさん。

「以前の賃貸マンションの時は本を積んでいるだけで整理もできなかったんですが、やっと本の落ち着き場所ができたことで、読書時間も増えましたね」

ごろりと横にもなれるようベンチサイズに合わせたマットも敷いたことで居心地の良さと籠もり感は抜群。お気に入りの本に抱かれるように体を預けることができる最高の秘密基地である。

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■秘密基地造りの3箇条

1、本を読むための空間造り。
2、押し入れスペースを生かす。
3、デスクは壁に向かって置かない。