神奈川・箱根の国道に新たな「洞門」誕生! 台風被災から3年半ぶりに本復旧

神奈川県箱根町仙石原の国道138号で、土砂崩れの復旧工事が進められていましたが、発災から3年半がたった2023年春、道路を覆う「仙宮洞門」が開通しました。

土砂崩れ現場に「仙宮洞門」を新設

 山梨県と神奈川県を結ぶ国道138号に、2023年春、新たな洞門が完成し通行が始まっています。

 国道138号は山梨県富士吉田市を起点とし、籠坂峠、静岡県御殿場市、乙女峠、神奈川県箱根町を経て同・小田原市に至る道路です(一部国道1号と重複)。国道1号・246号などの幹線道路や東名・新東名・中央道とも連絡するほか、山中湖や箱根といった観光地も結んでいます。

 新たに洞門ができたのは、箱根町仙石原の春山下バス停付近です。

 ここでは2019年10月、台風19号(東日本台風)の豪雨により高さ約100mの斜面で推定およそ3万立方メートルの土砂が崩れ道路が寸断されました。

 現地では応急措置として仮設橋を架けて同年12月末に暫定復旧していましたが、恒久的な防災対策として道路全体をコンクリートで覆う洞門を新設しています。

 神奈川県によると、洞門の名前は、仙石原と宮城野の境付近にあることから、両地区を結ぶ(つなぐ)という意味を込めて各地区の頭文字を取り「仙宮(せんぐう)洞門」にしたといいます。

 仙宮洞門は延長60m、幅員7.5~9.0mで造られ、2023年3月28日に開通しています。

 現場では洞門の開通により通りやすくなっていますが、6月末にかけて仮設橋の撤去工事になどが続く予定です。