スポーティな「フィットRS」復活! スポーティハッチの反響は? 刷新から半年の現状いかに

ホンダ「フィット」は2001年に登場し、現在では4代目となるモデルが販売されています。2022年10月にマイナーチェンジがおこなわれ、約半年が経過しましたが、現状はどのような売れ行きなのでしょうか。

マイナーチェンジ以降も安定した売り上げ。RSも人気

 ホンダ「フィット」といえばホンダを代表するコンパクトカーで、現在では2020年2月に登場した4代目が販売されています。
 
 直近では2022年10月にマイナーチェンジが行われましたが、現状はどのような動向なのでしょうか。

 2001年に初代が登場。名前の由来はさまざまな人のあらゆる生活シーンに「ぴったりフィット」するという気持ちを込めて命名されたといいます。

 そんなさまざまなシーンで活躍するフィットですが、現在では2020年2月に登場した4代目が販売されています。

 4代目は先代に比べて視認性や、シートの質感が向上。またパワートレインには「e:HEV」が搭載され、低燃費で力強い走りを実現しています。

 さらに、先代のヘッドライトがつり上がっており、全体としてもシャープでスポーティな印象となっていましたが、4代目はヘッドライトの形状が変わり、丸みを帯びたデザインとなっています。

 2020年の発売当初では、従来のように装備などの違いで「グレード」を設定するのではなく、ライフスタイルに合わせた「タイプ」として、シンプルで自分らしさが光る「BASIC(ベーシック)」、生活になじむデザインと快適性を備えた「HOME(ホーム)」、毎日をアクティブに過ごしたい人のための「NESS(ネス)」。

 週末に出かけたくなるエンジョイライフに応える「CROSSTAR(クロスター)」、洗練と上質を兼ね備えたスタイリッシュな「LUXE(リュクス)」がラインナップされました。

 その後、改良などを重ねていきますが、2022年10月にはマイナーチェンジが行われます。

 この際に前述の「ネス」が廃止された代わりによりスポーティなデザインと専用サスペンションなど高い走行性能を持つ「RS」が追加されました。

 RSに関しては先代にMT仕様が設定されていたこともあり、「フィットにMTが追加されるのか」という期待もありましたが、現在の市販ではCVTのみとなっています。

 そんなマイナーチェンジから約半年が経過しましたが、現状はどのような売れ行きなのでしょうか。首都圏内のホンダ販売店担当者は次のように話します。

「フィットはマイナーチェンジ以降も安定して売れておりますが、利便性の高い『ホーム』というグレードのハイブリッドモデルが特に人気です。
 
 また、新しく追加された『RS』もホームまでは及びませんが、フィットのラインナップのなかでは2番手か3番手につける人気です」

 さらにフィットを購入する人の傾向について、前出の担当者は次のように話します。

「フィットは、買い物などの普段使いをする目的で買う人が多いです。

 走りやデザインについてはそこまで重視せず、コンパクトで利便性が高く使い勝手が良いフィットを選ぶといった傾向があります。

 一方で、フィットの利便性や室内空間の広さにくわえ、デザインや走りの楽しさを求めるという人がRSを買うというケースも多いです」

 また、関西圏のホンダ販売店の担当者は次のように話します。

「ホームを中心にハイブリッドのモデルが人気ではありますが、RSに関しては『スポーツ性能を楽しみたい』といった理由でガソリンのモデルを買うという人もいます。

 また先代RSにはMTが設定されていたことから、今回MTが無いことで購入検討を保留にされた人もおりました」

 さらに、フィット以外にもさまざまなコンパクトカーが販売されていますが、フィットの需要について前出の担当者は次のように話します。

「ほかのコンパクトカーと比較する人では、トヨタ『ヤリス』『アクア』などと検討する人も多いです。

 フィットの外装デザインは好みが分かれるところであり、見た目の面でほかのコンパクトカーを選ぶという人もいます。

 一方で、フィットを選ぶ人は『ゆったりした室内空間がいい』『後席が広い』といった快適性が決め手になりフィットを買うというケースが多いです」

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 あらゆる生活シーンでユーザーに根付いてきたフィットですが、その室内空間の快適性と利便性の高さを特徴とし、現在でも幅広いユーザーに親しまれています。

 一方で、納期について前出の担当者は「どのタイプであっても半年くらいはかかります。とくにガソリン車では条件によって1年程度という状況です」と話しています。