「脱・長期運休」へ技術結集!「鉄道災害調査隊」が本格始動 鉄道版TEC-FORCE

災害が発生したら真っ先に駆け付けます!

鉄道・運輸機構が技術力をフル活用

 鉄道・運輸機構(JRTT)が2023年6月1日(木)、自然災害などで被災した鉄道施設の早期復旧など支援をおこなう組織「鉄道災害調査隊」を創設すると発表しました。

 

 インフラの早期復旧支援については、国土交通省が組織する緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)が現地に赴いていますが、鉄道部門でも独自に活動を開始する格好です。災害が起きれば、事業者が国交省を通じてこの調査隊に派遣要請する形となりますが、国のTEC-FORCEもこの「調査隊」と連携し、引き続き支援を続けるとしています。

 鉄道災害調査隊はJRTTが新幹線などの建設で培った技術力を活かし、被災直後に真っ先に現場へ駆けつけ、ドローンも活用しつつ被害の全体像を把握し、個別施設の被害状況の調査、復旧早期化に向けて調査報告とアドバイスを行います。なお、これらにかかった費用は鉄道事業者に求めることはないとしています。

 JRTTはこれまでも、鉄道が被災した際に、職員を派遣することがありました。たとえば2018年の台風で岩手県の三陸鉄道が被災した際に現地調査し、技術的なアドバイスなどを実施。また2021年の福島県沖地震でも、被災した東北新幹線の復旧のため、北陸新幹線の延伸建設用にストックしてある架設柱を提供するなどの支援を行っています。