「入居してくれたら定期券あげます」URとJR西日本が”大盤振る舞い”神戸で実証実験へ

三宮に通勤する人も明石へ行ける!?

「賃貸住宅と鉄道を組み合わせた新たなライフスタイル」とは

 賃貸住宅に入居すれば鉄道の定期券をもらうことができる、斬新な取り組みが実施されます。

 都市再生機構(UR)とJR西日本は2023年5月23日(火)、神戸市の賃貸住宅「キャナルタウンウェスト」の新規入居者を対象に、明石~三ノ宮間の記名式ICOCA通勤定期券を提供する実証実験を行うと発表しました。

 都市再生機構は、JR西日本の沿線で多数の賃貸住宅を管理しています。今回の取り組みは、都市再生機構とJR西日本が2023年5月に交わした「UR賃貸住宅等における共同取り組みにかかる覚書」に基づくもの。この覚書には、「賃貸住宅と鉄道ネットワークを組み合わせた住まい選びのきっかけ提供」や「賃貸住宅に暮らしながら他都市を知る・感じる機会の提供」といった項目が盛り込まれています。

 

 取り組み対象団地となる神戸市兵庫区の「キャナルタウンウェスト」は、JR神戸線の兵庫駅から徒歩で5~9分の場所に位置する全14棟の賃貸住宅です。

 

 実証実験の期間は2023年6月1日から8月31日までの間。1住戸あたり1人が対象となります。定期券の愛称は「きっかけエリアパス」に決定しており、命名の背景には「最寄り駅だけではなく、JR西日本沿線エリアの魅力を知ってもらうきっかけを提供し、より楽しく住んでいただきたい」という思いから名付けたとしています。

 

 買い物などで多くの利用が見込まれる兵庫~三ノ宮間だけでなく、反対側の兵庫~明石間も定期券の区間に含むことで、普段あまり足を延ばさない地域の魅力を知ってもらおうというわけです。