物価が上昇する中、北海道・十勝にある「おびひろ動物園」の入園料は、ワンコインでおつりがくる420円(2023年4月現在)という安さ。もちろん「ミニ動物園」ではありません。人気のライオンやトラ、キリンやホッキョクグマなどもいる立派な動物園なのです。大人も子どもも楽しめる「おびひろ動物園」の魅力をお伝えします。

目次

おびひろ動物園の魅力1 たくさんの動物に出会える
おびひろ動物園の魅力2 命の尊さを感じる
おびひろ動物園の魅力3 森に棲む野生動物も顔を出す
おびひろ動物園の魅力4 大人も子どもも楽しい遊園地
おびひろ動物園の魅力5 故・植村直己さんの偉業が伝えられている
おびひろ動物園の魅力6 「かわいい」だけで済まされない真実を突き付けてくれる




<北海道2番目に開園>

おびひろ動物園は、1963(昭和38)年に開園した道内2番目に古い動物園です。アクセスはJR帯広駅から約16〜18分の距離です。入り口は「正門」と「南口」の2か所にあり、それぞれ充分な広さの駐車場が設けられています。

おびひろ動物園の魅力1 たくさんの動物に出会える

おびひろ動物園には、ライオンやトラなどの哺乳類、ペリカンやクジャクなどの鳥類、カメや蛇などの爬虫類などが飼育されています。

動物園の醍醐味は、動物たちの動きを観察すること。その場に5分くらいは立ち止まってください。ライオンの重低音の唸り声や二ホンザルのユーモラスな動き、知恵の輪のようにからまるペリカンの姿を見ることができます。

キリンとシマウマは、同じ偶蹄目(ぐうていもく)です。お互いに首をこすり合ってコミュニケーションを取っています。動物たちの動きを、じっくりと観察してください。

おびひろ動物園の魅力2 命の尊さを感じる

おびひろ動物園には長生きしている動物がいます。コンドルは推定年齢65歳。国内の飼育下では最高齢です。

2020年に亡くなったインドゾウのナナは推定59歳で、メスのゾウでは国内最高齢でした。

2010年まで飼育されていたオオサンショウウオは、推定年齢55歳以上で国内最高齢だったそうです。

また、新しい命も誕生しています。8年ぶりにキリンの赤ちゃんが産まれました。命の大切さや尊さが伝わってきますね。

おびひろ動物園の魅力3 森に棲む野生動物も顔を出す

園内では野生動物が自由に動き回っています。エゾリスが目の前を走り抜けたり、アカゲラが売店の柱に突っつく姿を見ることができます。自然界の動物が当たり前のように姿を現わすのも、おびひろ動物園らしい魅力です。

おびひろ動物園の魅力4 大人も子どもも楽しい遊園地

全国的に動物園に併設した遊園地が消えていく中、ここにはしっかりと残されています。ゴーカートやメリーゴーランド、スーパーチェアや豆汽車など、昔懐かしい遊具が勢ぞろい。かつて子どもが親となり、再びここを訪れるとき、何とも言えぬ懐かしさを感じることでしょう。

観覧車からは、動物園はもちろん十勝平野も一望できます。遊具はいずれも100~200円の神価格。思う存分楽しんでください。

おびひろ動物園の魅力5 故・植村直己さんの偉業が伝えられている

植村さんは、1941(昭和16)年に兵庫県に生まれた冒険家です。1970年に日本人で初めてエベレストに登頂し、世界初の五大陸最高峰登頂者となるほか、1978年に犬ぞり単独行として世界で初めて北極点に到達しました。しかし1984年に冬期のマッキンリー(現:デナリ)に世界で初めて単独登頂後、下山中に消息不明に。そのニュースに多くの人たちが悲しみに打ちひしがれました。

1976年に北極圏1万2千kmを走破した植村さんは、そりを引いていたエスキモー犬2頭をおびひろ動物園に寄贈したことがきっかけで、帯広市との交流が深まったそうです。1985年に帯広とのつながりを広く知ってもらう目的で記念館が設立されました。現在も偉業を後世に伝えています。

おびひろ動物園の魅力6 「かわいい」だけで済まされない真実を突き付けてくれる

全国の動物園で飼育個体数が減少しています。おびひろ動物園では、1972年度の117種883個体をピークに約67種337個体まで減少しました。その理由は野生動物の生息数減少や感染症対策による取引規制の強化などにより、動物の入手が難しくなってきたことが原因と言われています。

おびひろ動物園のところどころに、動物と人との関わり方が記されています。「触りたい!の先にあるもの…」というメッセージには、「かわいい、さわりたいという人の衝動は、アザラシにとって恐怖であり、ストレスにしかならない」というストレートなメッセージが書かれていました。動物園には、「レクリエーション」の他に、「種の保存」、「教育・環境教育」、「調査・研究」という役割があります。そうした取り組みにも目を向けて動物園を巡ると、環境や生態にも関心を持つことができますよ。



たった420円で、遊べて学べる「おびひろ動物園」。1番のおすすめのビュースポットは、ペリカン舎から眺める観覧車です。「帯広に来たついでにおびひろ動物園に行く」のではなく、おびひろ動物園を訪れるために、帯広に来てください。

おびひろ動物園

住所:北海道帯広市緑ケ丘2
電話:0155-24-2437
公式サイト:おびひろ動物園

※開園期間及び開園時間は時期によって変更されます。公式サイトでご確認ください。

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