明月院と一緒に巡りたい「北鎌倉」のあじさい名所

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あじさい寺の境内で、優雅なお抹茶タイム/明月院 月笑軒

臨済宗建長寺派のお寺「明月院」へは、JR北鎌倉駅から徒歩約10分。梅雨の時期には境内を約2500株のあじさいが埋め尽くすことから、別名“あじさい寺”ともよばれています。独特の美しい青色をもつこちらのあじさいは“明月院ブルー”といわれているんですよ。

正面入口をさらに奥へ進むと「明月院」の総門に到着。拝観料はこちらでどうぞ!

本堂後庭園は6月の花菖蒲と12月の紅葉の季節のみ特別公開されます

緩やかな階段の参道を上り山門をくぐって本堂へ。
「方丈」と称されるこちらの本堂には、ご本尊の聖観世音菩薩が祀られています。

悟りや真理、大宇宙を円形で表現したという本堂内の円窓「悟りの窓」から眺めるこの景色もお見逃しなく。ここから見る景色は、四季の移ろいによってその表情はさまざま。訪れる時間帯によっても毎回違った美しさが楽しめますよ。

「抹茶と和菓子」700円

境内に、「月笑軒(げっしょうけん)」とよばれるとても素敵な茶屋があるのをご存じですか?
総門を左側へと進んで、「月笑軒」へ。一歩足を踏み入れると、そこには緑あふれる素敵な空間が広がっていました。参道から少し離れているので、この一角はとっても静か。鳥のさえずりや風の音を聞きながら優雅なお抹茶タイムが楽しめます。

お抹茶とともにいただくのは、島根・桂月堂の「出雲三昧(いずもざんまい)」。大納言の粒入り羊羹と白玉粉で作った求肥を、小豆粉を型打ちした落雁で挟んだ三段重ねの上品な名菓です。「月笑軒」でおいしいお抹茶を味わいながら、ぜひ癒されてみてはいかがでしょうか。

【あじさい開花状況】
・開花時期:5月下旬~6月下旬
・例年の見頃:6月中旬~6月下旬

■参考記事:アジサイ寺で有名な北鎌倉・明月院へ!境内の素敵な茶屋で優美なお抹茶タイム(配信日:2021.06.04)

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約40種約150株をのんびり観賞/浄智寺

北鎌倉駅から徒歩8分にある臨済宗円覚寺派の禅寺で、鎌倉五山の第四位。創建は、弘安4年(1281)。北条時頼の三男宗政の菩提を弔うために妻とその子師時が建立したといわれています。石段を上って鐘楼を兼ねた山門をくぐると仏殿の曇華殿があり、本尊の木造三世仏坐像が安置されています。

梅や桜、萩などが見事な花の寺として知られていますが、あじさいは境内に約40種約150株が植えられています。花の見頃は、6月中旬から。参道入口にある甘露ノ井や山門などで比較的ゆっくり楽しむことができます。

【あじさい開花状況】
・例年の見頃:6月上旬~7月中旬

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山門前や園路に咲く、風情ある姿が印象的/長寿寺

画像提供:PIXTA

北鎌倉駅より徒歩10分ほど、鎌倉街道沿いにある臨済宗建長寺派の寺院。建武3年(1336)、足利尊氏が屋敷跡に創建し、尊氏没後、息子の初代鎌倉公方足利基氏によって七堂伽藍が建立されました。境内裏山には尊氏の遺髪が埋葬されたお墓があります。

境内の拝観は、4~6月、10~11月の金・土・日曜、祝日、および12月初週と期間を限定して行われています。あじさいは、山門前や、手入れの行き届いた方丈庭園から竹林に至る園路などにヤマアジサイやガクアジサイが植えられています。また寺出口は亀ヶ谷坂切通に面しており、そこに群生するあじさいにも出合えます。

【あじさい開花状況】
・例年の見頃:5月下旬~6月下旬

■長寿寺(ちょうじゅじ)
住所:神奈川県鎌倉市山ノ内1503
TEL:0467-22-2147
営業時間:4・5・6・10・11月の金~日曜、祝日、および12月初週の10~15時のみ観覧可
定休日:期間中の雨天時
料金:拝観料300円

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切通の斜面に、こぼれ落ちんばかりのあじさいが!/亀ヶ谷坂

画像提供:PIXTA

長寿寺横の細い坂道「亀ヶ谷坂」は季節になると、こぼれ落ちんばかりにあじさいが咲く、北鎌倉のあじさい名所の一つです。ヤマアジサイやガクアジサイが色とりどり、種類豊富に咲き誇ります。坂の途中から車両通行止なので、散策をのんびり楽しめるのもいいですね。

扇ガ谷と山ノ内を結び、かつては鎌倉から武蔵方面へ通じる重要な切通だった「亀ヶ谷坂」。切り立つ崖に鎌倉時代の面影を感じることができます。急坂を越えれば、源氏山公園や葛原岡神社、銭洗弁天などへの近道にも。体力に自信のある方は、歩きやすい靴でぜひトライしてみて。

【あじさい開花状況】
・例年の見頃:5月下旬~6月中旬

■亀ヶ谷坂
住所:神奈川県鎌倉市扇ガ谷3・山ノ内
TEL:0467-23-3000 (鎌倉市教育委員会文化財課)

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長谷寺と一緒に巡りたい「由比ヶ浜・長谷・極楽寺」のあじさい名所

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2500株のあじさいに囲まれた名刹で、由比ヶ浜との絶景を/長谷寺

江ノ電長谷駅から歩くこと約5分。鎌倉の人気エリアである長谷を見守るようにたたずむのが、花に彩られた寺院の長谷寺です。長谷寺の歴史は奈良時代にあたる天平8年(736)に遡ります。こちらも花の寺として知られる奈良の長谷寺を開創した徳道上人の発願により創建されました。

画像提供:長谷寺

長谷寺のあじさいは例年、5月下旬から7月上旬にかけてがシーズン。この時期には境内にある眺望散策路、通称「あじさい路」で青や紫、ピンクのあじさいを観賞できます。それだけでなく、あじさいは池に浮かべられるなど、境内のあちこちに。気分を高揚させながら、境内の奥に延びる花道へと足を運びましょう。

長谷寺の境内は観音山の裾野に広がる下境内と、中腹に切り開かれた上境内に分かれています。下境内から上がり、上境内の観音堂の脇にある入口へ。開花が5分咲きから見頃を終えるまで、「拝観券」400円とは別に「あじさい入場券」500円が必要です。そして遊歩道を進めば、そこはもうあじさい路。山の斜面を埋め尽くすように2500株以上のあじさいが咲き乱れます。

あじさい路は頂上付近でふた手に分かれます。
下の道を進めばあじさいをバックにした石塔など、古刹らしい厳かな写真も撮影可能です。

一方、上の道を進めば、あじさい越しに鎌倉の町、そして相模湾まで一望できます。あじさいのみどころが豊富な鎌倉とはいえ、海と一緒に観賞できる場所はそう多くありません。上下どちらの道もお見逃しなく。

あじさいを目当てに多くの観光客が集う初夏の長谷寺。平日の午前中、休日なら開門から間もない時間帯の訪問がおすすめです。花の寺ともいわれる理由を、あじさい路の絶景観賞で確かめてみてはどうでしょう。

【あじさい開花状況】
・例年の見頃:5月上旬~7月上旬

※あじさいが5分咲きから見頃を終えるまでは、拝観券のほかに「あじさい入場券」500円の購入が必要となります。

■参考記事:【2021】鎌倉・長谷寺のあじさい|初夏の鎌倉は花の寺へ。色彩が鮮やかに踊る長谷寺の「あじさい路」(配信日:2021.06.18)

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江ノ電からも、あじさいの咲き誇る姿が/極楽寺

正元元年(1259)に創建された真言律宗の寺。開山は、貧者救済や病人の治療に尽くしたことで知られる忍性菩薩。山門の前には紫や青、濃いピンクなど色鮮やかなあじさいが植えられ、江ノ電からも目を楽しませてくれます。

全盛期には七堂伽藍をはじめ多くの塔頭を備えた大寺院でしたが、度重なる火災や戦乱により、そのほとんどが失われました。境内の撮影は条件付き(※)ですが、本堂前にはお釈迦様の誕生を祝う灌仏会(花祭り)で仏像に注ぐ甘茶の原材料となるあじさいの一種「甘茶」も植えられ、ガク咲きの可憐な姿を見ることができます。

※境内では、自撮り棒使用禁止、三脚・一脚使用禁止、および写生禁止となりますので、ご注意ください。

【あじさい開花状況】
・開花時期:6月上旬~7月上旬
・例年の見頃:6月中旬~6月下旬

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全国から集められた約200種の鉢植えあじさい/光則寺

画像提供:PIXTA

長谷駅から徒歩6分。長谷寺と合わせて訪れたいのが、文永11年(1274)に創建された日蓮宗の光則寺です。日蓮聖人が佐渡に流罪になった際、日朗上人が幽閉されていた寺としても有名で、右手山中腹にはその時に幽閉された土牢が残されています。

境内には梅や椿など四季折々の花木が植えられ、4月上旬に薄紅色の花を咲かせるカイドウの巨木が有名。そして、約200種のヤマアジサイなどの鉢植えが、5月上旬~6月上旬に見頃を迎えます。少し遅れて、土牢石段や本堂横の庭園のあじさいが見頃を迎え、こちらもおすすめです。

【あじさい開花状況】
・例年の見頃:5月上旬~6月中旬

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七里ヶ浜と、あじさいと。絶景を愛でる/鎌倉海浜公園稲村ガ崎地区

画像提供:(公財)鎌倉市公園協会

稲村ヶ崎駅から徒歩5分の鎌倉海浜公園稲村ガ崎地区は、由比ヶ浜の南西端に突き出す懸崖にあります。公園入口には国指定史跡「新田義貞徒渉伝説地」の碑があり、展望台からは江の島や富士山、水平線に沈む美しい夕日を望み、「かながわの景勝50選」「関東の富士見100景」に選定される絶景スポットとなっています。

園内各所にあじさいが植えられていますが、特に頂上の展望台へ向かう一角にはあじさいが群生していて、あじさいと七里ヶ浜を一緒に撮影できるフォトポイントになっています。

【あじさい開花状況】
・例年の見頃:6月上旬~6月中旬

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あじさい観光の新定番!?御朱印やお守りにも!/御霊神社(鎌倉権五郎神社) 

鎌倉市坂ノ下にある御霊神社は、平安時代後期の創建といわれている古社。もともとは鎌倉一帯を治めていた鎌倉・梶原・村岡・長尾・大庭氏の五家の祖を祀ったことから「五霊社」とよばれていましたが、いつしか“五霊”が転じて“御霊”になりました。

あじさいの時期には、もうひとつ注目ポイントが。神社のすぐ目の前を江ノ電が走り抜け、あじさいと江ノ電が一緒に鑑賞できる数少ないスポットのひとつになっています。

御朱印にもあじさいが!期間限定ですからお見逃しなく。御朱印帳には、期間限定のオリジナルビニールカバーをかけると、ノーマルな御朱印帳の右下にあじさいが咲く仕掛けも。

そして、「あじさい守り」も要チェックのかわいらしさ。あじさいと江ノ電が同時に楽しめる御霊神社。鎌倉ならではのあじさいが楽しめるかもしれませんよ。

【あじさい開花状況】
・例年の見頃:6月上旬~6月中旬

■参考記事: 鎌倉あじさい観光の新定番!?「御霊神社」の御朱印帳には今だけの特別な秘密も (配信日:2019.06.06)

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