佐賀県のみやき町にある千栗土居(ちりくどい)公園内の蓮池で、弥生時代の地層から見つかった種をルーツとする「二千年ハス」が6月下旬から7月中旬まで見頃を迎えます。古代蓮とされる二千年ハスは「大賀ハス」とも呼ばれ、植物学者・大賀一郎氏が1951年、千葉市の遺跡から種を発掘しました。発見された3粒のうち1粒の発芽に成功。その後各地に広がり、地元の人たちが大切に育ててきた“奇跡の蓮”です。

見頃は朝の6時から9時頃の開花時。緑色の葉にピンクの花びらが映え、その色鮮やかな風景は息をのむ美しさです。つぼみの頃は濃いピンクの花びらですが、開花が進むごとに薄桃色に変化。4日間ほど開花し、4日目の午前中に花弁をはらはらと散らします。時空を超えて咲き誇る神秘的な蓮の姿にうっとりすることでしょう。

また二千年ハスの池に隣接する蓮池では、舞妃蓮(まいひれん)という一回り小さい蓮も同時期にかわいいつぼみをたくさんつけます。開花後は花びらの周囲にピンクのふちどりがあり、清楚な姿を見せてくれます。清らかさや聖性の象徴として称えられることが多い蓮の花。ちょっと早起きをしてその幻想的な風景を眺めに出かけませんか。

【千栗土居公園】

住所:佐賀県三養基郡みやき町白壁1074-22(千栗交差点より南へ400m右手)

蓮の見頃:2023年6月下旬~7月上旬

開花時間:午前6時~9時ごろ

※二千年ハスは公園南側にあります

問い合わせ:みやき町観光協会 電話0942-96-4208