旅好きには定番の人気の街、金沢。一般的には「古都」「城下町」「伝統工芸」などのイメージが強く、海につながる印象はどちらかといえば薄いかもしれません。しかし、金沢の海沿いには、知る人ぞ知る穴場スポットも多いおすすめエリアなのです。この記事では、金沢の魅力を「海」というちょっと違った切り口からご紹介します。

目次

<1. 金沢の海はどんな海?>

<2. 海岸沿いには「しおさいロード」>

<3. 金沢からアクセスしやすいおすすめの海岸5選>

<4. 金沢からアクセスしやすい海沿いスポットおすすめ5選>

<5. 金沢の海の天気はどう?>

1. 金沢の海はどんな海?

金沢の海は、暖流と寒流が交わる地形であるため、種類豊富な魚がたくさん集まってきます。金沢で絶品の海の幸が食べられるのは、この海のおかげなのです。

また、夏場は南に向かって風が吹くため、太平洋側ではゴミや濁った水が海岸方向に集まりやすいですが、日本海側ではその逆で海岸付近がきれいになります。そのため、夏の日本海側のビーチは透明度が高く、金沢にも「穴場」といわれるビーチが多くあります。さらに日本海側の海の特権、海に沈む夕陽を眺められる絶景スポットにも事欠きません。

金沢市内から海側へは意外なほどアクセスしやすいので、旅程の合間に気軽に訪れてみてください。

2. 海岸沿いには「しおさいロード」

金沢市と、隣接する白山市を結ぶ海岸線に沿った道が、全長4kmに及ぶしおさいロードです。その特徴は信号が1つもなく、ストレスのないドライブが楽しめるところ。

ただし、道の両側を防風林が囲っているため、残念ながら走りながら海を眺めることはできません。途中に展望台がありますので、海を見たい場合はここに車を停めて、歩いて防風林を通り抜けて海岸まで行ってみましょう。

また、しおさいロードと防風林を挟むようにして、サイクリングロードが並行して併設されています。こちらはまさに海を一望できますので、自転車の方はぜひ体験してみてください。強い風には注意!!

3. 金沢からアクセスしやすいおすすめの海岸5選

金沢市内からアクセスしやすいおすすめの海岸をまとめています。マリンレジャーや釣り、散策、夕陽鑑賞など、金沢の海は楽しみ方がいろいろです。ただし海水浴ができるところは限られているので注意してください。

1.内灘海岸



<出典:写真AC

金沢市内から最も近い海水浴場が内灘海岸です。厳密には金沢市ではなく内灘町になりますが、金沢駅からアクセスしやすく、夏には多くの人々でにぎわう海岸です。

金沢駅から北陸鉄道に乗り換えて約20分の内灘駅で下車し、そこから徒歩約20分で到着します。内灘海岸の特徴は、その広大な砂浜です。波打ち際までの距離はなんと200メートル!広々とした海岸は、マリンスポーツやレジャーにもってこいの場所。また、日暮れ時には日本海をオレンジ色に染めてゆく夕陽を眺められる絶好のスポットでもあります。

内灘海岸で海水浴は可能?

内灘海岸は砂浜が広く、もちろん海水浴場として最適で遊泳可能ですが、2022年まではコロナ対策で一時営業をストップしていました。今後の予定は随時最新情報をチェックしてみてください。

日本三大砂丘の1つ、内灘砂丘にもつながる

広大な内灘海岸の海岸線はさらに発達し、内灘砂丘につながります。内灘砂丘は幅が約1km、全長が約9.6kmに及び、金沢市から内灘町を経て、かほく市にまで至ります。

その規模は日本三大砂丘の1つにも数えられるほどですが、意外に地元の人もあまりよく知らない穴場です。風に吹かれた砂が描く風紋や、砂防植物が織りなす風景は、非日常を感じさせてくれる世界です。金沢市から車でわずか20分と意外にアクセスも簡単なので、ぜひ立ち寄ってみてください。

2.金石(かないわ)海岸

金石海岸は、かつては海水浴場として賑わいましたが、昭和40年代ごろからは、事情により遊泳禁止になりました。しかし現在は、金沢市内から近いわりにはとても静かなエリアで、水も綺麗な海岸のため、釣りや散歩を楽しむ人や、子どもを遊ばせるのにもってこいの場所として人気のスポットとなっています。

3.専光寺海岸

専光寺海岸は現在海水浴が禁止されているため、釣り人や家族連れが海辺でゆっくり過ごすことのできる穴場スポットです。金沢市からもアクセスが良く、近くに駐車場もあるので空いた時間にフラリと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。特に、夕陽が沈む時間は雄大な風景を独り占めできるかもしれません。

4.安原海岸

海岸線に沿いに、防風林に挟まれて続くしおさいロード。その防風林を抜けて海岸側に出ると、安原海岸が見えてきます。ここは絶好の釣り&夕陽鑑賞ポイント。金沢市内からは近いですが、海水浴は禁止されているため、多くの人で賑わうことはあまりありません。静かに海を眺めることのできる、とっておきの場所です。しおさいロードのドライブやサイクリングと合わせて、ぜひ立ち寄ってみてください。

5.徳光海水浴場



<出典:写真AC

しおさいロードの終点付近、白山市に含まれるエリアにある徳光海水浴場は、高速道路のパーキングエリアから高速を降りずに直接行くことのできる便利さで人気のビーチです。駐車場やトイレ、パーキングエリアのシャワーなどの施設も利用できるため、思い立った時に気軽に海水浴を楽しむことができます。金沢市からもアクセスしやすいので、旅程に海水浴や海辺の散歩を取り入れてみてはいかがでしょうか。

4. 金沢からアクセスしやすい海沿いスポットおすすめ5選

金沢から旅行者も気軽にアクセスできる海沿いスポットをまとめました。レジャーパーク、ミュージアム、絶景スポット、グルメなど、よりどりみどりです。ぜひ旅程の参考にしてください。

1.健民海浜公園

金沢市の西部、金石港の近くに広がる健民海浜公園。海と川に挟まれた広大な敷地に、プール、バーベキュー広場、グラウンドなど様々な施設が点在しています。また、園の大部分は森林や池のなど自然が残されており、野鳥観測の絶好スポットとしても知られています。季節を問わず、のびのびと散策やレジャーを楽しめる市民憩いの場所です。

健民海浜プール

毎年、夏になると開かれる健民海浜プールは、9つものプールを備えた大規模なレジャープールです。一番人気は、高速でプールに向かって滑り降りるスライダー。本格派のスライダーは、子どもはもちろん、大人まで夢中になってしまうほどスリル満点。幼児用プールもあるので、小さいお子様連れでも安心して楽しめます。

バーベキュー場やボート乗り場

園内には広いバーベキュー場が併設されています。バーベキューコーナーは6基ありますが、予約を入れていったほうが安心です。利用料は6時間で1,000円(鉄板込み)ととてもリーズナブル。管理棟では申し込めば食材の調達などもしてくれますが、好みの道具や食材を持ち込むことももちろん可能です。

またバーベキュー場前の大池では、手漕ぎボートも借りられます。アヒルやカルガモなどの可愛い水鳥の姿を眺めながら、ゆったりとボートを漕ぐのもおすすめです。

住所(管理事務所):金沢市普正寺町11字1番地1

2.大野からくり記念館

金沢港に面して、日本海に突き出すように建てられた大野からくり記念館。この地でかつて活躍した、幕末のからくり師である大野弁吉について紹介するとともに、日本の「からくり」について、実際に仕掛けに触って遊びながら体験することができます。からくり人形をはじめとした、日本のからくり技術のレベルの高さと巧妙さに驚くことでしょう。

ここで子どもを遊ばせるつもりで行ったら、親のほうが夢中になってしまったなんていう声もよく聞かれるほどです。また、北前船をイメージし、木をふんだんに使った曲線が美しい建物も必見。ぜひご覧ください。

住所:金沢市大野町4丁目甲2番29

3.金沢港いきいき魚市

漁港の雰囲気を浸りながら、獲れたての海鮮を買いたい!食べたい!ならば、金沢港の目の前にあるいきいき魚市に行ってみましょう。金沢で有名な近江町市場に比較するとこぢんまりとしていますが、海鮮類の鮮度と安さは折り紙付き。北陸の名産、カニ・甘エビ・牡蠣・のどぐろなど、どれも上質なものが破格で購入できます。お魚を買ってイートインコーナーですぐ食べる海鮮丼や、市場内のお寿司も外せませんね。港町・金沢の風情を存分に味わってください。

住所:金沢市無量寺町ヲ52番地

4.道の駅内灘サンセットパーク/内灘大橋(サンセットブリッジ内灘)

2022年にリニューアルされた道の駅内灘サンセットパークは、スイーツがおいしいカフェでの休憩や、地元産の野菜やフルーツ、お土産などのショッピングが楽しいスポット。

高台にあるため、ここからは日本海や近隣の内灘大橋、愛称サンセットブリッジ内灘の風景がよく見渡せます。内灘大橋は長さ344mの優美な曲線を描く橋で、内灘町のランドマーク。特に夕暮れ時や、ライトアップされた夜景がロマンチックです。金沢駅からも車で20分程度とアクセスが良いので、ぜひ夕方からの散策に出かけてみては。

住所:河北郡内灘町字大学1-4-1(道の駅内灘サンセットパーク)

5.千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイ



<出典:写真AC

金沢市内から片道1時間以内。ショートトリップで行ける海沿いのおすすめスポットといえば、羽咋市の千里浜なぎさドライブウェイです。ここの砂はとても粒子が細かいため砂浜が硬く引き締まっており、なんと全長約8kmの海岸線に沿って、砂浜の上を一般の自動車や自転車で豪快に走り抜けることができます! 全国でも珍しい砂浜ドライブ、その爽快感は忘れられない体験となるでしょう。

住所:羽咋市千里浜町

5. 金沢の海の天気はどう?

金沢は年間を通して湿度が高く雲の多い日本海側気候の影響を受けています。

春は4月ごろから暖かくなり、5月にかけては晴れの日も多くなります。

梅雨が明けて夏になると、湿度の高さもあいまって厳しい暑さを感じる日も増えてきます。

9月から秋らしくなり、10月にかけては好天の日も多くありますが、11月ごろからは徐々に冬の気配を感じ始めるでしょう。

そして金沢の中でも、内陸側と海側とで気候の違いがわかりやすいのは冬の時期です。海沿いから街中まではどっさりと雪が降ることはあまりありませんが、内陸に行くにつれて降雪量は増えていきます。

観光で訪れるならば、天候の安定している春か秋がおすすめです。ただし、金沢には「弁当忘れても傘忘れるな」という格言があるほど、1日のうちで天気が変わりやすい地域でもあります。念のため、雨具は準備していくと良いでしょう。

歴史、文化、グルメ、自然と、楽しみ方が満載の古都金沢。加えて、実は海沿いにも気軽に訪れることのできる穴場スポットがたくさんあります。次回の金沢訪問の際には、ぜひこの記事を参考に、海沿いのエリアも訪ねてみてくださいね。

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