ギア好きはつい、あれもこれもとさまざまなツールに食指が動いてしまうもの。
そこで今回はあえて、アウトドアライフに必須の七つ道具を低山小道具研究家のモリカツこと森勝さんにセレクトしてもらった。
さまざまな環境に対応する基本的なセットを提案する!

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森勝さん
低山小道具研究家。愛称はモリカツ。
子どもの頃は秘密基地造りと探検、文具や小道具に夢中だった。世界初や秘密という言葉に弱い。

欲張らずに基本を押さえたギアのチョイスが成功のカギ

まず基本として知っておきたいのは、「人は屋根と火さえあれば生きていくことができる」という格言だ。

その意味で最初にチョイスするのは、アウトドア用シート。
防寒対策としてはもちろん、簡易テントとしても活用できる。
天候が崩れたときには雨宿りもできる。

簡易テントを張るために、もうひとつ必要なのがロープ。
そして、ロープを切ったりするのに、ナイフもあったほうがいい。マルチツールは、その延長線上でいろいろと役立つ。

次に重要なのが火だ。ビギナー向けには、やはり風に強いオイルライターがおすすめ。
あとは、夜間の光源としてライト、そしてもちろん水分補給のための水筒。

「七つ道具」と銘打ってしまったので、選から漏れてしまったが、薪を焚くソロストーブなどもあると便利だ。
ここまでそろえれば、最低限のアウトドアライフをスタートできる。

1.シート(屋根)

ハイマウント オールウェザーブランケットRD22148

コンパクトで収納性に優れ、保温力も高い。
アメリカでは軍やボーイスカウトでも使用されるほど耐久性が高く、アウトドアでは定番のひとつ。
拡げると約152×213㎝となり、簡易テントとして張るにも絶妙なサイズ感だ。

簡易テントを張るときは、まずは近くに並ぶ2本の木にテントの天井の高さでロープをぴんと張る。

張ったロープにシートを掛ける。背面は地面まで届かせ、残りを前面に垂らす。

シートの四隅からロープを張り、ペグで地面に固定する。これで簡易テントの完成だ。

2.ロープ

エクソタック リップスプール リペアキット

ケースの内側に針、キャップ部分に裁縫用の補修糸を巻いている補修キット。
本来、ボディ部分には補修テープが巻き付けられているが、紐に置き換えている。

自分のスタイルに合わせてギアをカスタマイズすることで、使い勝手は格段に向上する。

3.ナイフ

ベンチメイド ミニ プレシディオⅡ

アメリカのナイフメーカー・ベンチメイドがリリースしている、定番シリーズのタクティカルナイフ。
ミニという名前からわかるとおり、シリーズ中では小型のカテゴリーだ。
しかしこれは大柄なアメリカ人を想定したサイズ設定なので、平均的な日本人の体格の場合は、このミニが手に馴染みやすい。

ナイフを購入するときは、握ったときに自分の人さし指の長さとマッチするものを選ぶようにしよう。
このサイズなら、自分の指先と同じ感覚で刃先を扱える。
これより長くても短くても、使い勝手が悪くなるだけなので要注意だ。

4.ライター

エクソタック タイタンライト

アルミの削り出しで作られたボディは軽量かつ頑丈で、アウトドアに持ち出すには最適。
一般的なオイルライターと比較して、本体内に溜めておける燃料の量が多く、燃料切れの心配が少ないのが魅力のひとつだ。

アウトドアでライターを使用する場合、着火個所から離れた部分を持っていられる形状のものが使いやすい。

5.マルチツール

レザーマン シグナル

コンパクトなボディに、ナイフやワイヤーカッター、ハンマー、ファイヤースターター、救難ホイッスル、ドライバー、のこぎりなど全19種の機能を搭載したツール。
これひとつでアウトドアのさまざまなシーンに対応が可能だ。
メインツールの補助として携帯しておくと心強い。

6.ライト

オーライト M2Rプロ ウォリアー

軍や警察の装備としても採用されるほどの強靭さと、300m先まで照らすことのできる高輝度設計のライト。
電池は充電式で、マグネット給電が可能だ。山道や夜間の視界を確保するためには必須のアイテムである。

7.水筒

キース チタンキャンティーン メスキット Ti3060

いわゆるGIボトルで、チタン製のボディと、ボディと重ねて携帯できるカップがセットになっている。

金属製のボトルは重量がかさむイメージがあるが、火にかけてお湯を沸かすことができるというメリットがあり、アウトドアのベテラン勢からも人気が高い。

子ども用七つ道具もそろえておくと◎

小型ギアを中心にまとめているが、基本的に大人用の七つ道具と大きな違いはない。扱いの容易さと安全面への配慮からライターがマッチに変更されているほか、裁縫用の針と糸を省略している。

ライトは首から下げたり頭部に固定することができるタイプだ。親子なら大人用とあわせてそろえておきたい。

出典/ガルヴィ2020年6月号

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