外国人7割が「もう使わない」ジャパンレールパス「3万円→5万円」大幅値上げで不満続出

21日間パスは「約4万円値上げ」これはさすがに大きい?

「鉄道を使わなくなるのではないか」と懸念

 多言語メディアを展開するエクスポート・ジャパンは2023年5月25日(木)、JRグループが外国人向けに発売している乗り放題パス「ジャパン・レール・パス」の値上げに関して、外国人を対象としたアンケートの結果を発表しました。

「ジャパン・レール・パス」はことし4月の発表で、10月ごろをめどに内容を変更するとしています。速達列車「のぞみ」「みずほ」を追加課金で利用可能とする代わりに、7日券は29650円から50000円、14日券は47250円から80000円になるなど、大幅値上げとなっていました。

 アンケートでは、値上げ後もパスを「利用する」と答えたのは全体のわずか12%。「絶対に利用しない」「たぶん利用しない」は合わせて7割以上にのぼっています(5/1~8、全1098名)。

 別の質問で全体の6割が「利用したことがある」(5/8~22、全698名)と答えるなど、訪日外国人の中では広く浸透しているジャパン・レール・パス。今後、インバウンドの利用手段として鉄道が敬遠されるかもしれないと同社は予測。ローカル線に乗る場合はその都度切符を買う傾向になり、飛行機や高速バスが通じていないマイナーな地域には、外国人旅行客が立ち寄ることが難しくなり、観光プロモーションを後退させてしまうのではないか、と警鐘を鳴らしています。

 その他、回答者の意見として、「多くの旅行者が地方の小都市や目的地に行かなくなってしまうだろう」「凄まじい値上げだ!」「この変更は、旅の柔軟性や選択肢を大幅に損ねるものだ」などの不満から、「沢山使うのであれば、オーストラリアに比べるとまだ安いとは思う」といったものが挙げられています。