人間社会は「革命と支配」によって創られてきた。ロシア革命など社会主義革命を見れば、それは一目瞭然だ。

そこで今回は、生物の本質を描いた文学書『動物農場』を紹介する。終盤のゾワッとする感覚を、ぜひあなたにも味わってもらいたい。

■『動物農場』の基本情報


出典:Amazon

出版社:早川書房
著者:ジョージ・オーウェル
翻訳:山形 浩生(新訳版)
文庫:208ページ
価格:880円(Audible版あり)
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■『動物農場』の大まかなあらすじ


著者ジョージ・オーウェルの本名は「エリック・アーサー・ブレア」 壮絶な人生を遂げた

ジョーンズという男が農場主を務める「マナー(メイナー)農場」が本作品の舞台だ。農場主のジョーンズはアルコール中毒の怠け者。農場はずさんな管理状況にあったため、そこで暮らす動物たちから反感を買っていた。

動物たちは夜な夜な集会を開き「動物はみな同志、人間は敵である」と、動物主義の考えを農場内に浸透させていった。反乱の熱気が高まるなか、ついに時はきた。若き豚2匹が指揮を取り、人間を農場から追い出すことに成功したのだ。

晴れてその農場は、動物だけが自由に暮らす「動物農場」へと変貌を遂げた。誰からも管理されず、同志だけで暮らす豊かな生活。「すべての動物は平等」という掟のもと、動物たちは何不自由ない生活が送れると思っていた。その時点では。