ハヤブサのジギング対応ルアー『ジャックアイ』シリーズに、メタルバイブレーション「ジャックアイ フリフリバイブ」が新登場。すでに青物専用ともいえる「ジャックアイ マキマキバイブ」がラインナップされているのだが、これら2点の相違点は? 使い分けは? 開発担当の田中氏にインタビューしてみたぞ。

ダウンサイジングモデルというより…“派生モデル”が正解!



ジャックアイ フリフリバイブ」(品番FS441) ●全長:80mm ●自重:20g、30g ●カラー:全8色 ●本体価格:1155円(20g)、1210円(30g)

『「ジャックアイ マキマキバイブ」のダウンサイジングモデルが登場!』と、ハヤブサの商品紹介ページに記載されているのが、今回紹介するジャックアイ フリフリバイブ。確かにメタルバイブにブレードが付いているという共通点はあるが…、そもそも形が違うような気が。本当にダウンサイジングモデルなのだろうか? どうなんでしょ、田中さん。

田中「やっぱり、そう思われますか…。開発した私自身の口から申し上げるなら、ダウンサイジングモデルというよりは実は“派生モデル”と言うべきでしょうか。先発のジャックアイ マキマキバイブは大型青物を想定したデザインになっていて、115mmのロングボディに加えてフックも太軸&大型のものが採用されています。一方で新たに登場したジャックアイ フリフリバイブは全長80mmのひと口サイズで、重さも20g・30gとシーバスロッドはもちろんエギングロッドでも使えるウェイトになっています。フックは青物が掛かっても安心の太軸フックを搭載しているので…あ、ここまでの話を聞く限りなら、確かにダウンサイジングモデルと解釈されてもおかしくないですね(笑)」。


両方とも青物ねらいのメタルバイブなだけに「マキマキバイブのダウンサイジングモデル」と解釈されてしまったようだが…厳密には“派生モデル”ということらしい

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控えめなブレードと2つのスプリットリングがフリフリアクションのキモ

そうですね(笑)。でも、よく見ればブレードが付いている位置が違うし、そもそも形にも違いが見られます。

田中「おっ、気付いてくれましたね! ではブレードから説明しましょう。新登場のフリフリバイブには、テールフックとともにブレードが装着されています。このブレードはボディのバイブレーションと水抵抗が加わることで左右に細かくスイングし、その動きがボディ側にリターンすることでテールを左右に振るように泳ぎます。そして、これが“フリフリ”バイブの名前の由来になります」。


フリフリバイブのアクションイメージ。80mmという小さなボディながらバイブレーション&尻尾フリフリアクションにより強力な波動を発生するので、青物にも認識されやすい

なるほど、ブレードは回転するわけではなく、左右にスイングしてフリフリアクションを生み出す原動力になっているわけだ。そのブレードとリアフックは、2つのスプリットリングを介してボディに装着されていますが、コレはバラシの抑制ですか?

田中「そういった意味もありますが、一番の目的はブレードの向きを水平方向に保つためです。一般的な鉄板バイブと同様にひとつだけのスプリットリングでブレードを装着してしまうと、向きが垂直方向になってしまうのです。これだと左右にスイングするようなアクションは生み出せず、バイブレーションを阻害する原因にもなってしまいます」。


フリフリアクションの要となるのが、この小振りなコロラドブレード。左右に細かくスイングすることで、スプリットリングを支点に「く」の字に折れ曲がるようにアクションする

だからダブルリングなんですね。この部分からしても、マキマキバイブとは全然違いますね(笑)。ただ、ブレードが若干小さいような気もするんですが…もっと大きければフリフリ幅も広くなり、アピールも強くなるのでは?

田中「まず、これ以上大きくするとキャスト時に空気の抵抗を受けすぎて飛行姿勢が崩れる原因になってしまいます。また、動くときにフックへ干渉してしまい、ハリ先へダメージを与えてしまう原因にもなります。いろんなサイズ、形をテストした結果、あらゆる面でバランスを保てる現在の若干小振りなコロラドブレードを採用することになりました。大きさの割にはフラッシング効果が高いのも特長ですね」。