「無くて七癖」というように、人は誰しも何かしらのクセをもっています。車の運転についても同様に、ドライバーによって「ついついやってしまう行動」があるものでしょう。

しかし、習慣化したクセのなかには、自身で気づいていないものも多いと考えられます。今回は、「他人の気になる運転中のクセ」についてのエピソードを集めました。

それはカッコいいのか?同僚のこだわり“常に片手運転”

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運転中のクセとして、もっとも顕著に表れやすいのが「姿勢」でしょう。ドライバーがつねに変わった姿勢で運転していれば、同乗者としても「大丈夫なのか?」と不安に思ってしまうものです。

「以前の会社の同僚が、絵に描いたようなヤンキースタイルで運転していましたね。シートを後ろに倒して、ふんぞり返りながら片手でハンドルのてっぺんを握って。

車は古い型のシーマで、車高を落としてエアロを組んで……段差を超えるときには一度車を斜めにしてから侵入していましたが、そのときも頑なに片手のまま操作するので、かなり必死な感じが出てちょっと滑稽でした」(40代男性)

自身の威厳を示すためなのか、ときおり「シートを倒しての片手運転」を見かけることがありますが、それでは的確な操作ができない場面も多いでしょう。自他の命に関わる乗り物を運転している自覚をもち、正しいドライビングポジションを取ってほしいところです。

また、運転中の姿勢についてはこんな声も。

「職場の先輩に車で送ってもらったとき、運転のしかたに引いてしまいました。背の高い男性なんですけど、なぜかつねに前傾姿勢で、ハンドルにしがみつくような格好で……。長い手を窮屈そうに動かしながらハンドルを回していて、勝手な印象ですけど、なんだか色々不器用そうだなぁって……」(30代女性)

あまりに窮屈な姿勢も、緊急時の操作などに支障が生じてしまう可能性があります。正しいドライビングポジションは、的確な操作はもちろんのこと、腰痛や疲労の軽減にもつながりますので、ぜひ最適な座り方を見つけておきましょう。

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もうやめて!ブレーキのクセが強すぎる!

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ブレーキやアクセルの踏み具合は、ドライバーによってさまざまであり、また車種によってもタッチが異なります。普段から運転することが多い人ほど、他人の運転に対して違和感を覚えやすい部分でもあるでしょう。

「ポンピングブレーキにやたらとこだわる友達がいます。普通に複数回ブレーキを踏むだけならいいんですけど、全然うまく調整できておらず、止まる前のブレーキがいつもキツいんです。

最後のブレーキが急になるくらいなら、ブレーキから足を離さずそのまま踏んでいればいいのに、『後続車に知らせないといけないから』と聞きません」(20代男性)

ポンピングブレーキ(断続ブレーキ)は、自車がブレーキをかけていることを後続車に知らせるうえで有効ですが、それでブレーキングが遅れてしまっては本末転倒です。

なお、ポンピングブレーキはもともとタイヤロックを防ぐための技術として定着していましたが、自動でタイヤロックを防ぐABS装置が普及している現在では、技術的な必要性はなくなったといえます。

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