移動式クレーンの運転士に必要な資格は?

免許証
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移動式クレーンを運転するには、つり上げ荷重に応じて必要な資格が定められています。
但し、クレーンに荷を掛け外しする玉掛け(たまかけ)作業を行う場合は、この他に玉掛けの資格が必要になります。

運転に必要な資格 費用 実施団体など
つり上げ荷重5t以上 移動式クレーン運転士免許 17,900円 (公)安全衛生技術試験協会
つり上げ荷重1t以上5t未満 小型移動式クレーン運転技能講習修了 31,500円 (社)労働技能講習協会
つり上げ荷重1t未満 移動式クレーンの運転業務特別教育修了 14,000円 (社)日本クレーン協会ほか

移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育

つり上げ荷重1トン未満の移動式クレーンは「移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育」を修了すれば、運転することができます。
一般社団法人 日本クレーン協会やクレーン車の特定教習機関(教習所)などで実施しています。

科目
移動式クレーンに関する知識
原動機及び電気に関する知識
移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識
関係法令
移動式クレーンの運転
移動式クレーンの運転のための合図

小型移動式クレーン運転技能講習

吊り上げ荷重1トン以上5トン未満の小型移動式クレーンを運転するための技能講習で、東京都、静岡県で実施しています。

3日間の講習(学科2日、実技1日)を受講し、修了試験に合格すると、小型移動式クレーン運転技能講習修了者として認められます。
クレーン運転士、デリック運転士、揚貨装置運転士や車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習などの関連資格を保有している場合は免除科目があります。

学科 小型移動式クレーンに関する知識 6時間
原動機および電気に関する知識 3時間
運転のために必要な力学に関する知識 3時間
関係法令 1時間
実技 運転のための合図 1時間
小型移動式クレーンの運転 6時間

移動式クレーン運転免許

移動式クレーン運転免許は、労働安全衛生法に定められた国家資格(免許)で、学科と実技の試験に合格すると、各都道府県労働局長から免許が与えられます。

移動式クレーンならば、荷重に関係なく運転できる国家資格です。
移動式クレーン運転士試験は、北海道、宮城県、千葉県、愛知県、兵庫県、広島県、福岡県の全国7ブロックにある、安全衛生技術センターで2ヶ月に1回ずつ(年6回)行われています。
受験資格は特に定められていませんが、18歳未満で合格した場合は、満18歳になるまで免許交付が見送られます。

つまり、何歳でも移動式クレーン免許の試験を受験することはできるということです。ちょっと面白いですね。
クレーンやデリックなどの関連資格保有者や小型移動式クレーン運転技能講習修了者などは、共通する科目が免除されます。

<試験内容>

学科(13:30~16:00) 移動式クレーンに関する知識 10問(30点)
原動機及び電気に関する知識 10問(30点)
関係法令 10問(20点)
移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 10問(20点)
実技(午前または午後) 移動式クレーンの運転
移動式クレーンの運転のための合図

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移動式クレーン運転免許をとるには

クレーン車 アーム
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移動式クレーン運転免許をとるにはどんな方法があるのでしょうか。
クレーン車にも、自動車教習所と同じように座学の学科講習と実技講習を教える指定教習機関があります。

クレーンや建設機械などを専門に教える教習機関もありますし、普通の自動車教習所に併設されている場合もあります。
働いている人のために夜間や短期集中で受けられる合宿教習も用意されています。

①学科・実技を教習所で習う

移動式クレーンの教習所で、一般の自動車教習所と同じように、学科講習と実技教習を受けます。
教習所内で行われる実技の修了試験に合格すると、試験所での実技試験は免除されます。

試験所で学科試験に合格すれば、免許取得となります。教習所によっては試験所への受験手続もやってくれます。
クレーン者に触ったこともないという未経験者でも、免許取得しやすい方法です。

②学科は独学、実技のみ教習所で習う

試験所で学科試験に合格した後に、実技だけを指定教習機関で習うという方法があります。
実際の移動式クレーン車に乗れる環境がないと練習もできない実技と違い、学科試験は参考書や試験対策本なども販売されていますので、独学で合格することも可能です。

学科試験合格後に指定教習機関で実技教習を受け、教習機関内の修了試験に合格すれば、免許取得となります。
教習所で習うのが実技だけになるため、教習費用は割安になります。

③学科、実技とも試験所でチャレンジ!

学科と実技の両方を試験所で受験することもできます。
自動車と同じように、移動式クレーンの実技試験に一発合格するのはかなり厳しいと言われていますが、小型移動式クレーン等の実務経験がある人ならば可能です。
受験料のみで済むので、費用負担はもっとも軽くなります。

教習費用はいくらくらいかかる?

教習機関によってばらつきはありますが、費用の相場感はこんな感じです。
自動車やバイクの教習と比較すると、教習する範囲が限定されているため短期間で済みます。

所要時間 教習料
実技のみ 6日間 9.5万円~12万円
学科+実技 実技6日間、学科16時間~ 12万円~15万円

教育訓練給付制度がおすすめです!

教育訓練給付制度は国が労働者のキャリアップを支援するための制度で、教習後に書類を揃えて申請すると受講料の20%が給付されます。

移動式クレーン免許の教習費用は「教育訓練給付制度」の対象となります。
教習所によっては、制度を利用するためのアドバイスをしてくれるところもあるようです。

さらに、建設業の事業者(会社)が従業員教育の目的で教習費用を負担する場合は「建設教育訓練助成金」を利用すれば、受講料の80%(経費助成)と1日8,000円(賃金助成)が給付されます。