最近よく聞く「フリゲート」ってどんな軍艦? 過去には各国で大きさバラバラ 海自もがみ型護衛艦もその一種

海自「もがみ型護衛艦」もフリゲートの一種

 2000年代後半以降、世界各国ではそれまで補助的な艦船として位置づけられていたフリゲートを、多様な任務に従事する軍艦へと発展させ、積極的に建造するようになっています。たとえば、前述したロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ級は、多数のミサイルを搭載した重武装が特徴です。ほかにも、ノルウェー海軍フリチョフ・ナンセン級は、簡易的なイージスシステムを搭載する艦となっており、同国艦隊の防空の要を務めるほどです。

 2019年末に公開された日本財団の調査によると、その年に世界で新規受注されたフリゲートは26隻にのぼりました、なお、同時期の駆逐艦の新規受注は2隻のみなので、ここ数年、世界の艦艇トレンドはフリゲートだといっても過言ではないかもしれません。ちなみに、2022年より海上自衛が運用しているもがみ型護衛艦に関しては、海外の分類上だとフリゲートになります。

 2022年8月には、アメリカ海軍がイタリア製フリゲートのカルロ・ベルガミーニ級をベースに久しぶりにフリゲートを建造すると発表し世界の海軍関係者の注目を集めました。イギリスに目を転じると2023年3現在、新型の大型フリゲートである26型フリゲートの一番艦「グラスゴー」が進水を終え、就役に向けて艤装中です。

 フランスやドイツなど他の国でもフリゲートという艦種は増えているため、日本のもがみ型護衛艦含め、近い将来フリゲートは軍艦のなかで今まで以上にメジャーな存在へと昇華しているかもしれません。