知っておきたい「覆面パトカー」の見分け方。ひとつでも当てはまっていたらかなり怪しいかも!?

■覆面パトカーを見分けるには

突如光り出すパトランプと鳴り響くサイレン、そして現れる覆面パトカー。こんな光景に肝を冷やしたことのあるドライバーは多いかもしれません。


トヨタ・クラウン(S22型)の覆面パトカー

一般的な白黒のパトカーであれば「あっ、警察だ!」と気付きやすい一方で、普段は「普通のクルマ」にしか見えない覆面パトカーはなかなか見分けがつきにくいものです。

しかし、覆面パトカーにはいくつかの特徴があるため、それを知ることで、安心してドライブすることができそうです。

●覆面パトカーは2種類ある?

覆面パトカーには、「おもに交通違反取り締まりを行うもの」と「事件などの捜査を行うもの」の2つがあります。

交通違反取り締まりを行う覆面パトカーは、交通課や高速隊に所属する警察官によって運用され、一般道路や高速道路を走行しながら、スピード違反、運転中のスマホの使用、信号無視、車線変更禁止区間での車線変更などの交通違反を取り締まります。

また、あおり運転が社会問題化している昨今では、車間距離保持違反についても積極的な取り締まりが行われているようです。

一方、よくテレビドラマや映画でお馴染み?な、杉下右京や亀山薫、青島俊作など、事件などの捜査を行う覆面パトカーは、容疑者の追跡や張り込みのために使用されるもので、主に刑事部の警察官によって運用されます。

ただ、多くの人にとってはあまり関わる機会のないものであるため、今回は交通違反取り締まりを行う覆面パトカーについての見分け方を教えちゃいましょう。

●秘伝! 覆面パトカーの見分け方

では、覆面パトカーにはどんな見分け方があるのでしょうか?

1.国産セダン(特にクラウン)が圧倒的

覆面パトカーの多くは、トヨタ・クラウンをベースとしているのが多いです。ただし、クロスオーバーSUV化した現行クラウンではなく、1世代前(S22型)から3世代前(S20型)が多いようです。

もちろん、すべての覆面パトカーがクラウンというわけではなく、トヨタ・マークXやスバル・レガシィなどの例もあります。いずれにせよ、国産セダンが多いようです。


まだまだ現役バリバリのトヨタ・クラウン(S20型)

2.ボディカラーは「白・黒・シルバー」

覆面パトカーに採用されるクルマは、白や黒、シルバーといった無難な色が多く、赤や青、黄といった派手な色はまずありません。

日本を走っているクルマの半数以上は「白・黒・シルバー」であることから、街に溶け込むことがその理由と言われています。

3.ナンバープレートがその土地のもの

覆面パトカーにはそれぞれ管轄する地域が割り振られているため、管轄外の地域を走って交通違反取り締まりを行うことはほとんどありません。

逆に言えば、その土地のナンバープレートが付けられていると、覆面パトカーである可能性はさらに高まります。

4.制限速度内で交通ルールを守って運行している

当然のことながら、覆面パトカーは基本、交通違反をすることはありません。そのため、緊急走行時以外は実際のクルマの流れにかかわらず、制限速度内できちんと車間距離をとって走行しています。

5.アンテナが付いている

覆面パトカーには、クルマの後方などにアンテナが付いているケースが多いようです。一般的なラジオアンテナなどとは異なり、かなりしっかりとしたつくりのものが多いため、違和感を覚えやすいポイントと言えそうです。

ちなみに、画像にあるルーフ上の赤色灯は、普段は格納されているので見分けるポイントにはなりません。

●覆面パトカーがいてもいなくても安全運転を


スバル・WRXが覆面パトカーとして採用される例も

これらの条件がそろったクルマを見つけたら、覆面パトカーである可能性はかなり高いと言えそうです。

覆面パトカーでは多くの場合、制服とヘルメットを着用した警察官が2名体制で運行しているため、追い越しのタイミングまで近づくことで「真偽」を確かめることは可能です。

ただし、脇見運転は交通違反として取り締まりの対象となる可能性があるため、十分な注意が必要です。

また、覆面パトカーによる取り締まりを受けると、「だまし討ち」をされたかのように感じる人も少なくないようですが、あくまで交通違反をしないことが大前提であり、覆面パトカーがいてもいなくても、交通法規を守り安全運転に努めなければならないことは言うまでもありません。

ちなみに……「警察24時」的なテレビ番組で出てくる、ドラマとは違ったホンモノの覆面パトカーを見てよく観察することも、見分けるヒントがあるかもしれないですね!

(鈴木 僚太[ピーコックブルー])