お茶とお菓子の新たな可能性を広げる「ほうじ茶と焼き菓子」

下北沢駅前から下北沢南口商店街を抜け、路地裏の緩やかな上り坂を進んだ先にある「ほうじ茶と焼き菓子」。店名のとおり、香ばしいほうじ茶を飲みながら焼き菓子をいただく……こともできますが、それ以上に「ほうじ茶そのものの香りをまとった焼き菓子」が評判なのです!

店頭にはクッキー、フィナンシェ、パウンドケーキといった、ほうじ茶が香る定番の焼き菓子がずらり。イートインスペースはありませんが、その分キッチンを広く設け、ここを拠点にした店舗展開を想定しているそう。これまでに「渋谷ヒカリエ」「東急フードショー」「ルミネ新宿」といった大型商業施設でポップアップショップを展開しており、東京進出そうそうに各所で話題を集めています。

1号店「ほうじ茶STAND -鎌倉-」がオープンした2019年当時は、まだ大学生だったという代表の鈴木雄大さん。もともとコーヒー好きで、同じく焙煎されているお茶にも興味が湧いたのが、ほうじ茶の専門店を始めるきっかけだったそう。「手を抜かずに自分たちの味を提供すること」を大切に、鎌倉と下北沢の店舗を行き来しながら活躍を続けています。

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一緒に楽しめばダブルで香ばしい!「ほうじ茶ラテ」&「ほうじ茶カヌレ」

「浅煎りほうじ茶」1パック500円

お店で使用している基本的な茶葉は、京都の利招園茶舗から仕入れている浅煎りのほうじ茶。一般的なほうじ茶は100℃の熱湯で抽出するのがセオリーですが、浅煎りの場合は90℃以下まで冷ますのがポイントです。2分半から3分かけて抽出すれば、浅煎り特有の上品な甘みや香りが引き立つそう。

浅煎りほうじ茶は自宅でもいれることができますが、「ほうじ茶ラテ」600円が楽しめるのは店舗だけ。抹茶のようにパウダー状にしたほうじ茶を、鈴木さんが丁寧に茶筅で点ててくれました。こちらにIceまたはHotのミルクを注ぎ、きび砂糖で味を整えてできあがり。きび砂糖はミルクの甘みとほうじ茶の渋みをつなぎ、味の一体感を出すのにひと役かっているそうです。ほうじ茶ならではの香ばしさが広がり、やさしい甘さのなかに適度なほろ苦さもある口当たり。コーヒーや抹茶のラテとはまた違った魅力的な味わいでした。

ほうじ茶を使用した焼き菓子のなかでも人気ナンバーワンが「ほうじ茶カヌレ」400円。外はカリッと中はモチモチ、ほうじ茶の香りも力強いです。通常のカヌレはラム酒などを加えて焼くものですが、こちらではあえて洋酒を抜いて、ほうじ茶を際立たせているそう。ホワイトチョコレートを使って濃厚に仕上げており「ほうじ茶ラテ」との相性も抜群でした!