たまに、パトランプのついた青と白のカラーリングのバスを見かけることがあります。窓に金網が装着されている物々しい雰囲気から「護送車だ」と言われることがありますが、実は全くの別モノ。
青と白のバスは何のための車両なのでしょうか?また本当の「護送車」とはどんな車なのでしょうか?
青と白のバスは警察官を送迎する「人員輸送車」
青と白のカラーリングを施したバスは「人員輸送車」と呼ばれる車両で、警察官の送迎に役立っています。
人員輸送車には車両のガラス部分に金網、車体前方のルーフには赤灯が備わっているのが特徴です。
金網が装着されている理由は、石など危険物を投げ込まれて窓ガラスが割られないようにするため。規模の大きいパレードや事件などで警察官が警備業務にあたるため、危険から身を守れるように工夫されています。
見かける機会が多いのは、東京・永田町や日比谷周辺ですが、他の都道府県でも、大規模なお祭りやイベントの警備でも使用されています。
警察官は公道の端に止まっている人員輸送車を活用して待機しているほか、車両周辺の公道・交差点で見回り・見張りを行っています。
バスタイプ以外にも、商用バンをベースとした車両も人員輸送車として利用されています。
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間違えられやすい「護送車」は何をするための車?
先述の通り、人員輸送車は「護送車」と間違えられることがしばしばあります。護送車とはどのような車両なのでしょうか。
人員輸送車との大きな違いは、多数の警察官ではなく、事件の被疑者の移動などに使用されるということ。
車両の外観をチェックしてみると、パトランプやエンブレムを除けば、ほぼ普通の商用バンやマイクロバスのように見えます。画像からは金網などの物々しい装備も見えませんが、実は護送車の車体内部には頑丈な装備が設けられています。
例えば、被疑者が逃亡を図らないように窓ガラスの内側に鉄製の格子を備えるほか、運転席と被疑者の待機部分を区切って安全性を確保するなど対策が施されているのです。
普段よく見かけるのは「青と白のバス」つまり人員輸送車で、護送車にはなかなかお目にかかれないかもしれません。
人員輸送車はあくまで警備を担当する警察官などを運ぶための車両。見かけたからといって、周囲で交通違反の取り締まりが行われているわけではありませんから、必要以上に警戒する必要はありませんが、引き続き安全運転に努めましょう。
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