フロアマットの敷き方が思わぬ危険を招く?

筆者が仕事で車を預かる際、目につくのがフロアマットの二重敷きです。

純正のマットは、車種によって価格は数万円と高価なため、新しいマットの上に土足であがり汚してしまうことへの躊躇いから、純正のフロアマットを保護する目的でマットの二重敷きをするユーザーも少なくありません。

しかし、この行為が事故を起こす要因になりえるのです。車の整備工場を営む筆者が、実際に経験したフロアマット二重敷きによる危険性と、フロアマットを安全に使用するための注意点を解説します。

(広告の後にも続きます)

本来、車の走行や安全性にはあまり関係ないアイテムだが……

車の走行や安全性には、フロアマットの有無が大きく影響することはありません。つまりあってもなくてもよいものですが、フロアマットを敷くと車内を清潔に保てたり、高級感を味わえたりします。

また、車が発する振動や音を伝わりにくくしたり、車内の劣化を軽減してくれたりと、メリットも多いです。

©Aleksandr Kondratov/stock.adobe.com

そういったことを踏まえると、車への負担を軽減するため、フロアマットは車の保守部品として有効なアイテムの1つといえます。

特に、新車の純正フロアマットは、柔らかく見た目も綺麗で車の内装を華やかにしてくれます。

この状態を保ちたいと、純正フロアマットのうえからビニールタイプのマットを敷く人がいますが、こうした二重敷きは非常に大きな危険を伴います。

いつの間にか見なくなったアイツ…車の「トップシェード」が減った理由に納得