こんにちは!モスクワ在住のチェブラーシカです。

ロシア人に「好きな作家は誰ですか?」ときくと、多くの人が「プーシキン」と答えます。学校の授業でプーシキンの詩を暗唱することが多いので、自然と好きになる人が多いのかもしれません。

今回は、ロシア人に愛されるプーシキンゆかりの地をご紹介します。

目次

プーシキンについて
1. プーシキン生誕の地
2. プーシキンが洗礼を受けた教会
3. プーシキンの名の図書館
4. プーシキンのおじさんの家博物館
5. 1826年にプーシキンが朗読会で「ボリス・ゴドゥノフ」を読んだ家
6. 1830年にプーシキンが住んでいた家
7. プーシキンが結婚式をした教会
8. アルバート通りのプーシキンの家博物館
9. プーシキンの文学博物館
10. プーシキン広場とプーシキンスカヤ駅
11. 1832年にプーシキンが住んでいた家
12. 1836年3月から5月20日までプーシキンが住んでいた家
まとめ

プーシキンについて

プーシキンは、1799年にモスクワで生まれて1837年に決闘で短い生涯を閉じた偉大な詩人です。

「プーシキンの作品で知っているものは何ですか?」と訊かれて、皆さんは何が思い浮かびますか?

『エフゲニー・オネーギン』『ルスランとリュドミラ』『スペードの女王』『ボリス・ゴドゥノフ』『サルタン王物語』『金鶏』『ベールキン物語』『大尉の娘』『バフチサライの泉』『コーカサスの虜』…とスラスラとタイトルが出てくる人はかなりのプーシキン通ですね。

タイトルを見て「あれ?オペラやバレエになっている作品が結構ある。」と思った方もいるかもしれません。そうなのです。プーシキンの作品は、ロシアの作曲家がオペラやバレエにしているものがたくさんあります。

1. プーシキン生誕の地

プーシキンゆかりの地巡りは、バウマンスカヤ駅(3号線・青い地下鉄駅)から始めましょう。



<プーシキンが生まれた家があったと書かれたプレート>

偶然歩いていて見つけたプーシキンの生誕の地です。プーシキンは1799年6月6日に生まれました。当時の家は残っていませんが、「ここにプーシキンが生まれた家がありました」というプレートが残っている建物があります。その場所は、現在「プーシキンの名の学校」になっています。

そして、その家の前にプーシキンの銅像があります。後ろの茶色の建物が生まれた家があった場所です。



<現在、銅像の周りが工事中だったので、少し前の冬の写真です>

住所:Baumanskaya Ulitsa, 40, Moscow
最寄り駅:バウマンスカヤ駅(3号線・青い地下鉄)

2. プーシキンが洗礼を受けた教会

生家があった場所の近くにあるエローハフ教会でプーシキンは洗礼を受けました。

教会の入り口には、「プーシキンが洗礼を受けた」と書かれたプレートがあります。

住所:Spartakovskaya Ulitsa, 15, Moscow
電話番号:+8 499 261 69 13
最寄り駅:バウマンスカヤ駅(3号線・青い地下鉄)
公式サイト:エローハフ教会

3. プーシキンの名の図書館

さらに、洗礼を受けた教会の近くには、プーシキンの名がついている図書館があり、建物の前に銅像があります。この図書館は、プーシキン生誕100周年の時に設立されたので、プーシキンが出入りしていたわけではありません。



<プーシキンの名がついている図書館とその前の胸像>

住所:Spartakovskaya Ulitsa, 9, Moscow
電話番号:+8 499 267 49 96
最寄り駅:バウマンスカヤ駅(3号線・青い地下鉄)
公式サイト:プーシキン図書館

4. プーシキンのおじさんの家博物館

プーシキンの名がついている図書館を通り過ぎさらに歩いて行くと、プーシキンの父方のおじさんの家がありました。ここは、2013年に博物館になりました。プーシキンのおじさんは1826年から1830年にこの家に住み、プーシキンは1826年9月以降何度も訪れました。



<木造の住居で、この辺りは、ロシア革命前の古い建造物が残っています>

2階建ての家で、2階には当時プーシキンが着ていたシャツなどの展示もあります。

プーシキンのおじさんも詩人だったため、プーシキンに文学を教えた最初の人と言われています。このおじさんの影響もあり、プーシキンはロシアの偉大な詩人になりました。



<食堂。柱時計が15分ごとに鳴ります>



<書斎。どんな本が本棚に入っているかもじっくり見ることができます>

博物館に入ると、ロシア語のみですが各部屋の案内が詳しく書かれているパンフレットをもらえます。それを見ながら、自分のペースでゆっくり見学することができます。フラッシュをたかなければ、写真撮影もできます。また各部屋にいる学芸員さんは、本当に詳しくて質問をすると丁寧に説明してくださいます。

住所:Staraya Basmannaya Ulitsa, 36, Moscow
電話番号:+8 499 263 10 57
休館日:月・火
最寄り駅:バウマンスカヤ駅(3号線・青い地下鉄)
公式サイト:プーシキンおじさんの家博物館
※毎月第3週(15日がある1週間)の金曜日は、入場料が無料になります

5. 1826年にプーシキンが朗読会で「ボリス・ゴドゥノフ」を読んだ家

1805年から1829年まで詩人のヴェネヴィティーノフが住んでいた家です。この家で、1826年にプーシキンが「ボリス・ゴドゥノフ」を読みました。



<建物の左の方のプレートにプーシキンのことが書かれています>

住所:Krivokolennyy Pereulok, 4 bld 1, Moscow
最寄り駅:ルビャンカ駅(1号線・赤い地下鉄)

6. 1830年にプーシキンが住んでいた家

プーシキンが1830年に住んでいだ家が、モスクワ音楽院の近くにあります。



<知らないと通り過ぎてしまう可能性があるくらい小さい建物です>

住所:Voznesenskiy Pereulok, 9 bld 4, Moscow
最寄り駅:ビブリトテェーカ・イメニ・レーニナ駅(1号線・赤い地下鉄)、アルバーツカヤ駅(3号線・青い地下鉄)、プーシキンスカヤ駅(7号線・紫色の地下鉄)※どの駅からも結構歩きます

7. プーシキンが結婚式をした教会

プーシキンと奥さんのナターリヤさんが1831年に結婚式をした教会です。内部は、写真撮影禁止になっています。



<プーシキンが結婚式をした教会>

教会の壁には、プーシキンが結婚式をしたと書かれたプレートがあります。

住所:Bol’shaya Nikitskaya Ulitsa, 36, Moscow
電話番号:+8 495 690 59 36
最寄り駅:ビブリオテェーカ・イメニ・レーニナ駅(1号線・赤い地下鉄)、アルバーツカヤ駅(3号線・青い地下鉄、または、4号線・水色の地下鉄)、プーシキンスカヤ駅(7号線・紫色の地下鉄)※どの駅からも結構歩きます
公式サイト:教会

8. アルバート通りのプーシキンの家博物館

結婚後のプーシキンが幸せな新婚生活を過ごした家はアルバート通りにあり、現在は博物館になっています。3か月間住みました。



<アルバート通りにあるプーシキンの家博物館>



<居間>

住所:Arbat St, 53, Moscow
電話番号:+8 495 637 56 74
休館日:月・火
最寄り駅:スモレンスカヤ駅(3号線・青い地下鉄、4号線・水色の地下鉄)
公式サイト:プーシキンの家博物館
※毎月第3週(15日がある1週間)の金曜日が無料になります

そして、この家の前には、プーシキンと奥さんのナターリヤさんの銅像があります。



<アルバート通りにある銅像です>

9. プーシキン文学博物館

プーシキンの資料が豊富に展示されているプーシキン文学館もあります。プーシキンの原稿などの展示もあり見入っていたら、学芸員さんが近づいてきて、詳しく説明してくださいました。



<プーシキン文学博物館の庭には、寝転がっているプーシキンの銅像があります>

住所:Ulitsa Prechistenka, 12/2, Moscow
電話番号:+8 495 637 56 74
休館日:月曜日
最寄り駅:クロポトキンスカヤ駅(1号線・赤い地下鉄)
公式サイト:プーシキン文学博物館
※毎月第3週(15日がある1週間)の金曜日が無料になります

10. プーシキン広場とプーシキンスカヤ駅

プーシキン広場には、プーシキンの銅像があります。



<プーシキン広場の銅像>

最寄り駅:トヴェルスカヤ駅(2号線・緑色の地下鉄)、プーシキンスカヤ駅(7号線・紫色の地下鉄)、チェーホフスカヤ駅(9号線・灰色の地下鉄)

プーシキン広場の近くには、地下鉄のプーシキンスカヤ駅があり、その駅のホームには、プーシキンゆかりの地のプレートと銅像があります。



<プーシキンスカヤ駅内の装飾です>

11. 1832年にプーシキンが住んでいた家

プーシキン広場の近くに1832年にプーシキンが住んでいた家があります。



<建物の壁には、青いプレートがあり、説明書きが書いてあります>

住所:Pushkinskaya ploschad, 7,Moscow
最寄り駅:トヴェルスカヤ駅(2号線・緑色の地下鉄)、プーシキンスカヤ駅(7号線・紫色の地下鉄)、チェーホフスカヤ駅(9号線・灰色の地下鉄)

12. 1836年5月にプーシキンが住んでいた家

プーシキンが亡くなる1年前に住んでいた家で、モスクワでの最後の家になります。親友のナーシャキンの家に住んでいました。

2022年8月現在、修復中でこのような姿になっていました。

モスクワの建物の修復中は、かならず建物の外観が描かれているシートで覆われて、工事が行われます。このように壁にプレートがあった場合も、シートにプレートが描かれています。

住所:Vorotnikovskiy Pereulok, 12 bld 1, Moscow
最寄り駅:マヤコフスカヤ駅(2号線・緑色の地下鉄)

まとめ

今回博物館になっていない家で、プレートがある家についても書きました。記事を書こうと思う前も何度か通ったことがある場所ばかりでしたが、意識して通っていないため、プーシキンの家のプレートにまったく気づいていませんでした。知っていればこそ、歴史的な建物に気づけると思ったので、長くなりましたが、すべて書きました。

今は、ロシアへ行こうと思う人はあまりいないと思いますが、いつか元のように行き来ができるようになったときのために、プーシキンの作品をいくつか読み、オペラやバレエなども見て、と準備をしておいてもいいと思います。

そして、ロシアへ行けるようになったらロシア人が愛するプーシキンの足跡をたどってみてはいかがでしょうか?

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