「地球上で最後に残るクルマはランドクルーザー」

ランドクルーザーは80年代以降も、世界市場では絶大な支持を得てきました。その理由は、絶対的な信頼性です。

ランドクルーザーの開発者は代々、「地球上で最後に残るクルマはランドクルーザーであると認識し、開発にあたるべし」という命題が受け継がれると言います。

80系以降、日本では高級路線を突き進んでいるかのように思われがちですが、それは国内ニーズに合わせたカタチ。ヘビーユースが想定される地域の仕様では、できるだけ電子デバイスを廃して、信頼性の向上、整備性の容易性を目指しています。

300系も様々な点で性能を大幅に向上させ、様々な電子デバイスの採用に踏み切りました。それでも、絶対に変えない部分があります。それは、ラダーフレーム構造とリアリジッド式サスペンション(70系はフロントもリジッド式)です。

ランドクルーザー300系 GRスポーツ

特にラダーフレーム構造は、車体の堅牢性や耐久性、整備性を左右する部分です。ライバルだったレンジローバーやランドローバーがアルミ製モノコックボディに踏み切っても、ランドクルーザーだけは世界からのニーズに応えて、そこは変えませんでした。

リアリジッド式サスペンションに関しても、同じです。ライバルが四輪をインディペンデンス式サスペンションに変えても、ランドクルーザーに大人数乗車、過積載、そして苛酷な悪路走行という命題が課せられる以上は変えられません。トップグレードは非常に華やかに見えますが、ベーシックグレードは地味でも壊れず、非常に信頼性の高いワークホースであり続けているのです。

筆者はかつて、新車から10年以上が経過した40系に乗っていましたが、小さな故障で部品交換は要するものの、基本的なメカニズムは実に快調でした。残念ながら、ディーゼル規制で都内では所有することができなくなってしまいましたが、いずれはまたランドクルーザーに戻りたいと思っています。

ランドクルーザー300系

ランドクルーザーの世界では「10万kmで慣らし運転が終わる」などと言われています。それほど、同車は高い信頼性と品質を持っており、同時に長く付き合っても飽きが来ないということを示しているのだと思います。

ランドクルーザーの良さを一度でも知ったことのある人はもちろんのこと、「いつかはランドクルーザー」と思っている多くのユーザーを惹きつけるのは、車名が持つ絶対的なステイタスと普遍性なのではないでしょうか。

“5年待ってでも乗りたい”と思わせる魅力を持っているクルマは、世界を見渡してもそうそうありません。

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