韓国で発生したBEVの火災は日本国外で話題に
2022年6月4日に発生したヒョンデの新型電気自動車『アイオニック5』の事故および車両火災は、電気自動車の安全性が問われる大きな事件として、海外では話題となっていました。
車両火災は電気自動車だけでなく、内燃機関を搭載した車でも起こり得ることです。アメリカの『AutoinsuranceEZ』の調査によると、パワートレイン別(ハイブリッド、ガソリンエンジン、電気)での10万台あたりの火災件数は、ハイブリッドが最も多く、電気自動車は最も少ないという結果を示し、電気自動車だから火災が起きやすいということではないとしています。
しかし、電気自動車の火災で問題となるのは消火の難しさ。前述のアイオニック5の車両火災でも、完全鎮火までに7時間を要しました。
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『熱暴走』発生で消火活動が難航
消火が難しくなってしまう原因としてまず挙げられるのは、バッテリーが連鎖的に炎上する『熱暴走』です。
熱暴走は、衝撃などでバッテリーが破損した場合、バッテリーパック内部でショートが起こり過電流により発熱、その熱によってさらなる発熱が起こり発火するという現象です。『熱連鎖』とも呼ばれます。
前述のアイオニック5は、発火から1時間ほどで一度鎮火したかに思われたものの、その後再び炎上し、結局消火に7時間がかかってしまいました。
熱暴走で発火したバッテリーは冷やし続けなければ鎮火できないため、これが消火活動を困難にしていると言われています。