元警察官が激白! 「ネズミ捕り」の実態とは コソコソ実施!? “スピード違反の取締り”の方法が明らかに

スピード違反の取り締まりについて、一部ではネズミを捕獲するためのワナの総称に例えられ、「ネズミ捕り」とも呼ばれています。では実際のところどのように速度違反の取り締まりがおこなわれているのでしょうか。

隠れて取り締まり!? 「ネズミ捕り」の実態とは

 クルマで街中を走っていると、警察官が違反車両を停止させてスピード違反を取り締まっている様子を見たことがある人もいるかもしれません。

 違反車両を誘導して切符を切るその様子から、この光景について一部では「ネズミ捕り」などと呼ばれることがあります。

 ネズミ捕りについてユーザーのなかには、「コソコソと隠れて取り締まりをしている」「警察官は見えないところにいつもいる」などといった意見も見られますが、実際のところはどうなのでしょうか。

 今回は、取り締まりの経験を持つ元警察官に「スピード違反の取り締まり」について詳しく話を聞きました。

 今回話を伺ったのは交番勤務6年、生活安全部門で2年携わってきた経験を持つ元警察官のBさん。

警察官がどのようにしてスピード違反の取り締まりをおこなうのか、また特徴などについて、以下のように教えてくれました。

 スピード違反の取り締まりには、大きく分けて3種類の方法があります。

 パトカーや白バイが違反車両を追いかけて速度を計測する追尾式の取り締まりと、人が決まった地点に配置して速度を計測する定置式の取り締まり、オービスという機械による取り締まりです。

 ネズミ捕りと呼ばれる取り締まり方法は、定置式とオービスによる取り締まりが該当します。

 ちなみに、警察官みずからがスピード違反の取り締まりについてネズミ捕りなどと呼ぶことはもちろんありません。こうした取り締まりについては、「速度取り締まり」「交通取り締まり」などと呼んでいます。

 まず定置式の取り締まりですが、レーダー式と光電式の2種類の取り締まり方法があり、どちらの方法にも、違反をその目で確認する現認係、その先で違反車両を止めて安全な場所へ誘導する停止係、反則切符を作成する取調係と、3つの役割分担がされています。

 現認係は、一見して警察官だと分からないよう私服を着て配置している場合があるので、気付かない人もいるかもしれません。

 レーダー式では、道路脇にいる現認係の側に測定器を設置し、走ってくるクルマにレーダーを当てて速度を計測。

 違反に該当する速度であれば、現認係が道の先にいる停止係にクルマのナンバーや特徴などを無線で連絡し、停止させます。

 測定結果は、停止係の近くに設置された機械で印字されるので、その紙を違反者に見せながら取調係が違反の状況を説明します。

 もうひとつの光電式の取り締まりでは、2台の測定器を道路の進行方向と垂直になるように3メートル間隔で設置。計測器が設置された区間内でスピードを出して通過すると光電センサーが反応し、スピード違反を知らせる仕組みです。

 こちらもレーダー式と同様、道の先で違反車両を停止させ、速度を印字した紙を違反者に見せながら説明をおこないます。

 このため、道路の端に三脚の付いた箱型の装置や、小さな箱型の装置などが設置されている場合は取り締まりがおこなわれている可能性があるといえるでしょう。

 次に、オービスによる取り締まりについてですが、オービスの正式名称は速度違反自動取締装置といいます。

 オービスはスピード違反のクルマを自動で写真撮影して記録化することが可能で、スピード違反のクルマがオービスを通過しようとすると、フラッシュが光って写真が撮影されます。

 後日、オービスの記録を元に警察官が交通違反者に対して出頭を求めますが、違反者の中には、「自分は運転していなかった。証拠があるのか」などと違反を認めないドライバーがいます。

 しかしオービスは非常に機械の精度が高く、スピード違反をした日時、場所、その時のクルマの速度、ナンバーを記録するだけではなく、違反者の表情までばっちりと撮影しています。そのため、運転していなかったという言い逃れはできません。

 また、オービスには固定式と移動式の2種類の機械があります。固定式は高速道路や、大きな国道などの上部によく設置されているので、見たことがある人もいるでしょう。

 移動式はその名のとおり持ち運ぶことが可能で、事故の発生状況や住民の要望を踏まえながら取り締まり場所を自由に変更できます。

 とくに、移動式オービスは取り締まりが難しい狭い道路に設置できるほか、違反車両を誘導する場所も不要になるので、小中学生が登校する時間帯に、道幅の狭い生活道路で取り締まりをすることが可能になる上、他のクルマの交通を妨げる心配もありません。

 さらに、移動式オービスでは取り締まりの際に必ずしも警察官が配置する必要はないので、警察の人員が手薄になりがちな深夜帯にも取り締まりをおこなうことができます。

 また違反車両と警察官が接触して怪我をする受傷事故の発生を防ぐなど、警察側にとっても嬉しいメリットがあるといえます。

※ ※ ※

 スピード違反は追尾式、定置式、オービスなど、あらゆる方法で取り締まりがおこなわれています。

 警察官に捕まらないように注意することも大切ですが、何よりスピード違反は他人の命を奪う凄惨な事故の原因になる可能性があります。

 このため、今一度自身の運転を振り返って交通事故防止に努めていきましょう。