納車されたばかりの新車からは独特の匂いがします。新車の雰囲気を感じさせる匂いではありますが、少々鼻にツンとくるため、中には苦手な人も多いかもしれません。あの新車特有の匂いの正体は何でしょうか?

鼻にツンとくる、新車特有の匂いの正体は?

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新車独特の匂いの正体は、接着剤や塗料、プラスチックなどから発生する化学物質です。

車のステアリングやシフトレバー周りのパネル、インパネ、ダッシュボードなどは、プラスチックで作られたパーツを、接着剤でくっつけて作られています。

それらから発生する「揮発性有機化合物」(VOC)と呼ばれる化学物質が、独特の匂いの原因となっています。

この有機化合物には、ガソリンなどに含まれる「トルエン」や塗料に含まれる「エチルベンゼン」など、複数の成分が少量ずつ含まれています。

ガソリンスタンドで給油していると、鼻にツンとくる感覚があると思いますが、これはガソリンにもトルエンやエチルベンゼンが少量ながら含まれているためです。

車へ使われている材料たちも、ガソリンと同様に石油から作られているため、匂いが似ているのでしょう。

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新車の匂いが気になっても芳香剤を置かないほうがいい?

しかし、こういった匂いを嗅ぐと目まいや体調が優れなくなる症状が起こる人もいるようです。

新車独特の匂いはどう対策すべきでしょうか。車用の芳香剤や匂い消しなどケミカル用品を販売している某カー用品チェーンのお店にて、何か効果的な対策は無いか尋ねてみました。

「真っ先に取り組んでいただきたいのは、窓を開けて”換気”することですね。晴れていて暑すぎず、風の強くない日がおすすめです。

外の空気と入れ替えつつ車を使っていれば、納車して数日から数週間で匂いが取れていくので、無理に市販されている芳香剤や匂い消しを使わなくてもよいでしょう。

お店で見かける芳香剤や匂い消しは、新車を納車した直後の匂いを消すのが目的ではありません。車内でタバコを吸ったり食事をしたりするとしばらくは匂いが消えないと思いますが、そういった匂いが悪臭となる前に清潔にするのを考慮して作られたものだからです。

納車直後から気分が優れなくても、車を積極的に使うことで徐々に新車の匂いは解消されるので、適度なタイミングで空気の入れ替えを忘れずに取り組んでみてください」

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新車独特の匂いは、芳香剤や匂い消しを使用するよりも、適切なタイミングで外の空気を取り入れることで解消されるとのこと。納車した直後は戸惑う人が多いと思いますが、使っていくうちに慣れていき、気が付けば匂いが取れていたケースが多いそうです。

筆者も、幼いころに父親や親戚が新車を購入してくると、最初は独特な匂いに悩まされていました。しかし、時間が経つにつれ、匂いが消えていき気にならなくなっていった覚えがあります。

匂いが取れていくと、新車であった名残がなくなって寂しい気がしますが、「我が家の一員」や「相棒」となった証拠でもあります。

新車独特の匂いが苦手なら、車を積極的に使って、適切なタイミングで換気を行うよう取り組みましょう。

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