赤い車といえばフェラーリ!実はコーポレートカラーは黄色

フェラーリ F40

スポーツカーのボディカラーとして、多くの人が思い浮かべるのは『赤』です。特に、その赤のイメージが強いメーカーといえば、スーパーカーの代表格とも言えるフェラーリでしょう。

実は、フェラーリのコーポレートカラーはフェラーリの本社があるイタリア・モデナに由来する黄色の『ジャッロ・モデナ』です。しかし、フェラーリが販売したモデルのボディカラーのうち約80%が赤の『ロッソ・コルサ』だと言われていて、フェラーリのF1チーム『スクーデリア・フェラーリ』でもこのロッソ・コルサがチームカラーとなっています。

もともと、モータースポーツではチームが車体に使う色が国ごとに指定されていた時期があり、その色は『ナショナルレーシングカラー』と呼ばれていました。イギリスは緑、フランスは青、ドイツは白(のちに銀に)、そして日本も白(のちにアイボリー)に赤のアクセントと各国で分けられています。

イタリアのナショナルレーシングカラーには赤が指定されていて、フェラーリなどイタリアのモータースポーツチームは車体に赤を採用するようになります。このレースに使われる赤『レーシングレッド』をイタリア語にしたものがロッソ・コルサなのです。

以来、イタリアにおけるモータースポーツ車両のイメージカラーとしてロッソ・コルサが定着。このナショナルレーシングカラーはその後廃止となりましたが、今日までフェラーリはこのロッソ・コルサを伝統的に採用し続けているため、フェラーリと聞いてイメージする色が赤となったものと思われます。

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赤が持つ心理効果はスポーツカーにピッタリ

三菱 GTO

フェラーリのイメージカラーが赤である理由は、ナショナルレーシングカラーが由来することがわかりましたが、イタリア以外の国でもスポーツカーのボディカラーとして赤は定番となっています。

日本でも、トヨタのスポーツカーブランド『GR』で展開する、『GRヤリス』『GRスープラ』『GR86』『GRカローラ』の4車種すべてに赤いボディカラーを設定。そのほかにも、日産 フェアレディZ、日産 GT-R、マツダ ロードスターといった、ほぼすべての国産スポーツカーに赤が用意されていることからも、スポーツカーにとって赤は重要な色であると言えるでしょう。

スポーツカーのボディカラーとして赤が人気な理由として考えられるのは、積載量や燃費といった数字では計れない、官能性が重要視されるというスポーツカーの特徴が関係しているものと思われます。

赤は、人間にとって感情を興奮させたり活発な印象を与えたり、気分を高揚させ闘争本能を刺激する色と言われているため、同じような刺激的な車がほしい人にとっては、そのイメージを強める色として赤は最適かもしれません。