EV(電気自動車)を走らせるために走行用バッテリーは欠かせない部品ですが、EVの中古車を選ぶ・売却する際にもチェックが欠かせません。走行用バッテリーが劣化しているかどうか見抜く方法はあるのでしょうか?

EVの中古車を安易に選ぶのは危険……?

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EVの中古車は、慎重に車両の状態をチェックしてから購入を決めることが重要です。

年式が新しくて走行距離が少ないからと、安易に購入を決めてしまったら、すぐに走行用バッテリーを交換することとなって多大な出費を余儀なくされる可能性があるとのこと。

このことについて、とある中古車販売店で営業を務めるスタッフから次のような話を伺いました。

「EVは、走行させるだけでなく家庭用の電源で使うケースがあるため、バッテリーの劣化に差があります。

ガソリン、ディーゼルとエンジンで走る車なら、走ることを前提、目的で作られているので年式や走行距離で判断がつきやすいです。

しかし、電気自動車には外部に電力を供給できる機能を備えている車種があります。車を走らせないときはご自宅やオフィスで使用している電気器具のエネルギーとして使う場面が多いようです。走行以外でバッテリーを使う頻度が増える分、劣化具合も個体によってバラつきが出てしまうのだと思います。

一概に年式と走行距離だけで購入を決めずに、バッテリーの状態をお店に確認してもらうか、実車のチェックができる範囲ならお店へ足を運んでもらうとよいかと思います。」

EV車は外部電源の機能を持っており、日常生活や非常時の電力としても活躍する万能さが魅力ですが、それゆえオーナーの使い方によってバッテリーの劣化度合いが異なります。

よって、インターネットに掲載されている中古車情報だけを参考にするのはリスクが大きくなるでしょう。

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査定額アップにはバッテリーを長持ちさせるのが効果的

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新車で購入したEV車を高く売却するなら、走行用バッテリーを無駄のないように長持ちさせるのが鍵となります。バッテリーを長持ちさせるコツを、日産系列のディーラーに勤める営業担当に伺いました。

「必要以上の充電を避けてもらうことと、バッテリーの充電残量が低いまま車両をそのままにしないことが挙げられます。

みなさんが普段から使っているスマートフォンと同様、過剰な充電や急速充電を使いすぎるのも、走行用バッテリーへの負担が大きくなり、EVのバッテリーの劣化を早めてしまうケースがあります。

また、バッテリー残量が少ない状態で保管するのも問題です。長期間、車を放置してしまうと自然放電してしまい、同時に充電性能も落ちてしまいます。バッテリー上がりが起こるだけでなくバッテリーの劣化も招くので、注意しなければならないポイントです。

私が担当してきたお客様でも、年式が新しいにもかかわらずバッテリーの劣化が早く、交換を余儀なくされてしまった方に遭遇した経験があります。適度なタイミングで充電し、少なくとも3ヵ月に1度は充電を満タンにするようにしていただければと思います。」

過度な充電は避けつつも、適切なタイミングで満充電とすることで、バッテリーが長持ちするほか、売却時でも査定で不利な状況を避けられるでしょう。

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バッテリーの劣化具合を簡単にチェックできるEVだと安心

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バッテリーの劣化具合を簡単な方法でチェックできるEVが存在しているのも注目したいポイントです。

日産のEV車である「リーフ」には、ディスプレイで走行用バッテリーの容量を確認できるシステムが備わっています。目盛りが右側から順に減っていく仕組みで、バッテリーの性能劣化をチェックできます。

売却時には大方の査定額を予測するのに役立つほか、中古車物件として購入する際、ディスプレイに表示されている情報をチェックすればその個体の状態が一目瞭然です。

中古のEVを購入する際は、バッテリーの劣化具合をチェックして、状態が良好な1台を見つけるのがよいでしょう。

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