4WSが採用された車種

日産 フーガ

現行の国産車ではほとんど見かけない4WSですが、輸入車にまで視野を広げると採用車があることに気がつきます。ここでは一部の車種を紹介します。

4WSが採用されている現行車

BMW 5シリーズ

BMWの4WSはインテグレイテッド・アクティブ・ステアリング(前後輪統合制御ステアリング・システム)と呼ばれています。

価格:7,600,000円〜

BMW 7シリーズ

7シリーズ(ガソリン車モデル)は1,132万円からの価格帯で、5シリーズと比べるとおよそ400万円高いですが、6気筒ツインパワーターボエンジンは最高出力280kW(381PS)のスペックです(ヨーロッパ仕様車暫定値)。

価格:11,320,000円〜

レクサス LC

レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム(LDH)はレクサス独自の統合制御システムです。後輪の切れ角制御や、ギア比可変ステアリングなどが採用されています。Sパッケージグレードに標準装備です。

価格帯:税込14,500,000円〜

ポルシェ 911GT3

ポルシェは自社の4WSをリアアクスルステアリングと呼び、911GT3や911ターボなどハイスペックモデルに標準装備されています。

価格:22,960,000円〜

日産 フーガ

日産のセダン車であるフーガの370GTタイプSモデルには4WSが標準装備され、4輪アクティブステアの名称が付けられています。

価格:税込5,955,400円〜

過去に販売されていた4WS採用車の例

ホンダ プレリュード(3代目)

1987年に発売された3代目ホンダ・プレリュードは世界初の4WSの自動車として有名です。1990年代の4WS車群雄割拠時代の先駆けと言えるでしょう。

日産 スカイライン(R31からR34系まで)

日産の4WSはHICAS(ハイキャス:High Capacity Actively Controlled Suspension)の名称で知られ、1985年にR31型スカイラインへ搭載されたのが最初です。その後、HICAS IIやSUPER HICASと進化し、さまざまな車種へ採用されました。

現在、4WSが価格帯の高い車両へ採用されています。大規模な技術革新が起きない限り製造コストが下がることはないと考えられます。輸入車は国産車よりも採用車種が多いので、国産車における新たな4WSの台頭にも注目です。

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なぜ国産車から4WSが消えた?そしてなぜ復活した?

@Yoshihiro/stock.adobe.com

かつて1987年に世界初の4WS搭載の量産車として「ホンダ プレリュード(3代目)」が登場し、当時は注目を集めました。それから、1990年代には国産車に無数の4WS採用車が群雄割拠する時代となりましたが、その後は鳴かず飛ばず。

なぜ国産車から4WSが消えたのかというと、さきほど「デメリットがない」とご紹介した理想的な操舵の挙動が、一般的な二輪操舵と比べると”かえって違和感になる”との認識が広まってしまったことや、機構の複雑化、重量増加、新規技術ゆえの高価格がデフォルトであったため、自然と廃れてしまったのです。

しかし近年、また4WSを搭載する車種が登場してきています。復活の理由のひとつに、新型車の大型化にともなって小回り性能も重要視されてきたことが挙げられます。

大型のセダンやSUVは高級志向で人気が高まる一方で、都市部での使い勝手も必要です。コストがかかり、車両価格が高額になっても、4WSを導入して小回りを向上させたモデルのほうが支持される傾向になってきたとも言えるでしょう。

さらに、車の高性能化にともない、 駆動系やブレーキ 、車両姿勢などを統合的に制御する必要が出てきたことも、4WSへ再び注目を集めました。操舵はもちろん、車速や姿勢などをすべて電子制御することができれば、車の性能向上はもちろん、緊急時にドライバーの操作を的確に車がサポートすることも可能です。

いずれにせよ、復活した4WSは高級車・高性能車を中心に積極的に採用されているデバイスと言えるでしょう。

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