ダイハツ ミラRV4や三菱 ミニカトッポ カラボスのように、普通の軽自動車へRVルックをまとわせた車は意外と現在の三菱 eKクロスやスズキ スペーシアのように「今でも作れてしまう」ものですし、本格軽スポーツはホンダ S660やダイハツ コペンがあります。

しかしそれ以外でも「こりゃもう作られる事はないだろうねぇ?」と思える車が1990年代には結構あったもので、目のつけどころが少々マイナーなものも含め、今回は3台紹介しましょう。

スバル ヴィヴィオ T-top(1993年)/GX-T(1994年)

これで4人乗りだからリーザスパイダーもビックリ

スバル ヴィヴィオGX-T

1990年代、バブルの勢いで作った軽オープンには新開発の後輪駆動スポーツもありましたが、1980年代のコンパクトカーのごとく既存車ベースの軽オープンを選んだのがダイハツとスバルでした。

前者は2シーターのリーザスパイダー、後者がなんと4シーターのヴィヴィオT-topと、そのスーパーチャージャー版GX-Tで、荷室の代わりに独立トランクと思えば後席の実用性は普通にありそうで、前席頭上は3分割ルーフでTバールーフにもオープントップにも可能。

後席後方の丸々開く電動リヤウインドウも開ければフルオープン(後席左右頭上にロールバーはありますが)になるオープンクーペ、今はどこも作りそうにありません。

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ホンダ Z(2代目・1998年)

MTや5ドアなら売れたかといえば、やっぱりダメだった気がする

ホンダ Z(2代目)

アクティ/バモス系のパワートレーンにボンネットの長い3ドアボディを載せた、国産唯一のアンダーフロアミッドシップSUVで、1970年代の同名車とは無関係。

本来は先端に位置する前席が大幅に後退し、エンジンともども重量物を中心に置くミッドシップスポーツなら理想的配置なものの、フロント荷重不足などで直進安定性や前後荷重の安定性が悪く、バモスなどと比べてもヒョコヒョコした動きが不評でした。

ミッドシップやリヤエンジンに慣れた人以外には違和感でしかない動きが、重心の高さで増幅された事や、5ドア全盛なのに3ドアしかなく、走りを楽しむにもMTがないなど販売面では非常に厳しく、一代限りの珍車で終わっています。