中オモリの餌木シャクリ・基本と浅場対策

疲れたときはテンヤスミイカ風の握り方でシャクると、かなり楽ちん

緩めのシャクリでアオリを乗せていた広瀬さん

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餌木のセレクト

腹色は保護色を念頭に

昔も今も明確な答えがないのが、餌木のカラーセレクト。

ここ数年は色に加えてケイムラ発光タイプや、イカが好む波長の光を発するタイプなども登場してわれら釣り人を迷わせる。

 

定番カラーはピンク、オレンジ、オリーブ、ブラウン、パープルなど。

これら数色をローテーションして、よく乗る色を探していく。

 

先ほどの広瀬さんや、おなじくベテランの金井さんに使い分けを聞いてみると、釣りスタート時は派手な色合のピンクやオレンジでアオリイカの反応を見て、日が高くなるにつれてブラウンやオリーブなどのナチュラル系のカラーに切り替えていくそうだ。

 

これに腹色(下地)を加味して使用する餌木を考えていくと、この釣りはさらに奥深く楽しめる。

 

腹色を選択するときのキーポイントは、背景に溶け込む保護色。

例えば下写真は餌木を下から見上げて、背景は曇天や濁り潮のやや薄暗い海面と仮定した状態。

左からゴールド、マーブル、レッド、スケルトン(透明ボディ)で、暗い背景に溶け込んで最も目立たないのはレッドとなる。

逆に考えれば、晴天や澄み潮で海面がとても明るいときはゴールドが背景に同調する保護色カラーというわけだ。

 

それで必ず釣れるわけではないものの、指標があるとカラーセレクトの迷いは軽減。運よくビッグサイズが乗れば、うれしさも倍増する。

腹色の見え方比較。左からゴールド、マーブル、レッド、スケルトン。背景が暗いとレッドが保護色カラーとなる

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【SECT.2】ボートで攻める超浅場

どんどん移動してアオリの着き場を探す

産卵期のアオリイカは水深5~10mのごく浅い根周りまで突っ込んでくる。

この水深帯は餌木シャクリやティップランなどの大型船では浅すぎて攻めづらく、陸っぱりからエギングするにも手が届きにくい穴場だ。

 

そんなポイントを直撃できるのがボート釣り。

これから6月いっぱいまでが狙い目のシーズンとなり、内房や三浦半島の西岸、そして伊豆半島にあるレンタルボート店にボートエギンガーたちが足繁く通う。

 

好ポイントになるのは前記した水深帯の磯際や藻場の周り、沈み根など。

手こぎボートであればアンカリングし、エギング用のスピニングタックルでアオリイカが着きそうな根周りに向かって餌木をキャストする。

 

まずは1杯、に出遭うためのキーポイントは何はともあれ場所選び。

 

1カ所で30~40分粘ってアタリがなければアンカーを上げ、50mくらい移動して再びアンカリング。

こうしてキャストエギングを繰り返し、ベストポイントを探し当てていく。

ボートを移動し水深5~10mの磯周りを転々と探る

2㎏を超すアオリは、水深5~10mの浅場で青物のように横走りする

根掛かりを避けるボートエギングのコツ

浅い根周りのキャストエギングは、どうしても根掛かりしやすい。

 

外れないときは移動可能なボートの利点を生かし、餌木の直上までこぎ進んで道糸を引っ張ると外れる。

とはいえ、ときに高切れを招く根掛かりのリスクは避けたいから、次のような下準備を行うといい。

①餌木を打ち込むエリアを定め、その直上にボートを仮止め(アンカリング)する。

②餌木を海面に落とし、竿をあおって道糸を送り出しながら「何秒で着底するか」をカウント(海中に吸い込まれる道糸が止まれば着底のサイン)。

③続いて2~3段シャクリのイメージでキュッ、キュッと竿をあおって餌木を跳ね上げ、再着底するまでの秒数をカウントする。

 

これで下準備は完了。

そこから風上へ30~40mくらいボートを移動させてアンカリングし、キャストエギングの本番開始だ。

 

②が「20秒」、③が「6秒」と仮定して話を進めてみよう。

 

餌木をポイントにキャストしたらフリーフォールで着底寸前の「19秒」までカウントダウン。すかさず糸フケを巻き取ってキュッ、キュッと2~3回巻きシャクリして餌木を跳ね上げたら「5秒間」テンションフォール。

後はこの繰り返しで手前まで誘って、餌木を打ち直す。

要するに餌木が着底する手前でシャクリを入れて、底付近のタナをトレースしながら根掛かりを回避していくわけである。

 

参考までに機動力のあるエンジン付きボートであれば、流し釣りのティップランエギングも可能。

ただし30g前後のティップラン専用餌木は、水深10m前後の浅場攻めには向かない。

重すぎて底を引きずるケースが増え、根掛かりが頻発するからだ。

 

こうした浅場で楽しむときはノーマルタイプの餌木のヘッドに1号前後のナス型オモリをプラスして、ギリギリ底が取れるくらいに調整する。

巻きシャクリして再着底させるときもゆっくりフォールして滞空時間が長くなり、根掛かりが軽減するはずだ。

 

とはいえ、浅場のティップランは道糸の微かなフケ具合で着底が分かる、手練れのエギンガー向け。

ビギナーが手を出すと根掛かり連発の憂き目に遭うから注意してほしい。

ボートのキャストエギングタックル

ボート釣りのキャストエギング

ドラグが軽く滑るくらいに設定してシャクると、手首が疲れにくい

浅場でティップランを楽しむときは、ノーマルな餌木にオモリ1号前後を追加。スナップに付ければOK

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隔週刊つり情報(2021年5月1日号)※無断複製・転載禁止