オーバーヒートしたまま走行するとどうなる?

オーバーヒートしたままの走行はエンジンの焼き付きにつながる

オーバーヒートしたまま、エンジンを動かし続けると、オーバーヒートだけでなくエンジンの焼き付きが発生してしまいます。エンジンの焼き付きは、エンジンオイル不足によって引き起こされる故障です。

オーバーヒートでも発生する理由は、エンジンが高温になりすぎることで、ガスケットが劣化したりエンジンに使われている金属が歪み、オイル漏れを引き起こしてしまうから。

また、オイルの通路と冷却水の通路が繋がり、エンジンオイルの中に冷却水が入り込んでしまうなんてこともあります。

オーバーヒートに加え焼き付きも発生させてしまうと、修理できる可能性は低くなります。オーバーヒートしたら、すぐにエンジンを冷ますように心がけましょう。

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オーバーヒートの前兆

©vchalup/stock.adobe.com

エアコンがきかなくなる

オーバーヒートの前兆として、エアコンが効かなくなります。ラジエーターを冷ますファンが動かないことで、オーバーヒートした場合、このような前兆があらわれます。

なぜなら、ラジエーターファンは、冷却水だけでなく、エアコンガスも同時に冷ますからです。なんらかの原因によってファンが回転せず、コンデンサーと呼ばれるエアコンガスの冷却装置が冷まされないことで、エアコンが効かなくなるのです。

そのため、夏場にエアコンを付けているのにもかかわらず、冷たい風が出ない場合、オーバーヒートの可能性もあると覚えておきましょう。

注意点として、エアコンが効かない=オーバーヒートではありません。エアコンガスの不足によってもエアコンが効かなくなりますし、エアコンが効いているけどオーバーヒートすることもあります。

場合によってはエアコンが効かなくなるということを理解しておきましょう。

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水温警告灯(赤)がついたり消えたりする

水温警告灯が点いたり消えたりする場合も、オーバーヒート気味である可能性が高くなります。水温警告灯が点いたり消えたりするということは、車の状態によって多少水温に変化があると考えられます。

そのため、オーバーヒートの温度に達したり、少し温度が下がることで、点いたり消えたりするのでしょう。しかし、水温が高くなりすぎていることには変わりありません。

センサーの故障でない限り、オーバーヒートは時間の問題です。すぐに車を停め、エンジンを冷ましましょう。

いつもと違うなと感じたときは要注意

いつもと違うなと感じた場合、オーバーヒート気味になっていることもあります。オーバーヒートは前兆が発生する場合と発生しない場合があります。

そのため、前兆ばかりに捉われてしまうと、発見が遅くなることも。自分の車を一番分かっているのは、いつも乗っている運転手です。

いつもより加速が遅いような気がする。いつもは鳴らない音がしている。このように感じたなら、一度車を停めて異常がないか確認しましょう。