旧車の新ジャンル「ネオネオクラシック」が今キテる!? 新しすぎず古すぎない“ちょい古”なクルマの魅力とは

最近、旧車のなかでもさらに新しいジャンルとして注目されているのが「ネオネオクラシック」と呼ばれる1990年から2005年あたりのクルマです。なぜちょっと古めのクルマが人気を注目が集めるのでしょうか。

「ネオネオクラシック」ってなんだ?

 そんななかでも、とくに「旧車」の人気が上昇。つい最近までは1970年代以前の旧車よりも新しい1980年代から1990年代までを「ネオクラシック」と呼んで人気になっていましたが、さらに年式が新しい1990年から2005年あたりのクルマを「ネオネオクラシック」と呼び、こちらもジワジワと注目を集めている状況です。

 新車が手に入りにくいとはいえ、ちょっと古めのネオネオクラシックが支持されるのはなぜなのでしょうか。

 まず中古車のなかでも古いクルマに注目が集まっているのは、性能以上の価値や魅力があり、そのクルマに対する評価がすでに確立されていることが理由のひとつでしょう。

 ネオネオクラシックのなかでも絶版となっている車種があり、現存する中古車のなかで(状態や仕様などを含め)いかに魅力的な1台を探すか、ちょっとした「お宝探し」的な要素も人間の心理的に惹きつけられる要素です。

 もうひとつが、最新型より安価な車両価格と、アフターマーケットによるカスタムパーツやチューニングパーツの豊富さも人気の理由として挙げられるでしょう。

 また日産「スカイラインGT-R」の第二世代のように、車種によってはメーカー自らが純正パーツを復刻販売するケースも増えており、維持しやすくなっている背景もあります。

 そしてネオネオクラシックと呼ばれる世代のクルマたちは、まだパワーを追い求めていた時代で燃費性能は二の次で、安全運転支援システムなど最新の技術は搭載されていませんが、エアバッグやABSなど必要最低限の安全装備と快適装備などは装着済み。

 修理やレストアを繰り返す旧車ライフと違い、故障の心配をさほど気にせず、機能性や快適性を犠牲にせずに乗り回せるのもメリットとなっています。

 一方でネオネオクラシックにもデメリットはあります。それは維持費や税金が高くなってしまうことです。

 初年度登録(生産年)より13年を超えると自動車税は基準額の約15%が重課されますし、重量税は13年超で約40%増、18年を経過すると1.6倍弱まで重課。また、低燃費エンジンではないため燃料費も増え、ゴムや樹脂製のパーツが欠品しはじめるなど、コンディションを良好に保つための維持費がかかることもあります。

※ ※ ※

 ネオネオクラシックカーは、現在では絶滅危惧種扱いのスポーツカー、またはスポーティに仕立てられたクルマが多いことも人気に拍車をかける要因のひとつでしょう。

 たとえば免許を取得して、ある程度運転に馴染んできた若い層のクルマ好きには、スポーツカーに憧れる人も多いのですが、MTでFR(後輪駆動)のクルマに乗りたくても新車では限られた一部の車種しか存在しません。

 しかも新車の場合は車両価格が年収以上となってしまうケースが考えられ、手頃な価格でスポーティな運転が楽しめる車種が数多く残っているネオネオクラシックカーに興味を持つのは必然の流れなのかもしれません。

(広告の後にも続きます)

高値がつく前に押さえておきたいネオネオクラシックとは?

 では、ネオネオクラシックとして注目のモデルにはどのようなものがあるのでしょうか。3台ピックアップして紹介します。

●日産「フェアレディZ」(4代目・Z32型)(1989年~2000年)

 1989年は日本車史でもっとも輝いていた年といわれています。第二世代GT-Rと呼ばれるスカイラインGT-R(R32型)やユーノス「ロードスター」、スポーツワゴンという新ジャンルを切り開いたスバル「レガシィ」など数多くの傑作車が誕生した年でした。

 当時の日本車のテーマにもなっていた「世界に追いつき、追い越せ」を体現した名車のなかの1台で、独自の存在感を放つのが日産4代目「フェアレディZ(Z32型)」です。

 それまでもフェアレディZはロングノーズ・ショートデッキの古典的スポーツカーのフォルムを進化させてきましたが、Z32型は高級感と肉食獣のような迫力を加えた全体にボリューム感あるボディを採用。

 上位グレードには国産車では初めて最高出力280馬力に到達した3リッターV型6気筒ツインターボエンジンを搭載し、「ジャパニーズ・マッスルカー」とでも呼ぶべき方向性へシフトしました。

 全長4525mm×全幅1800mm×全高1255mmと極端にロー&ワイドなスタイルは、いま見ても独自のオーラを放っています。

 R32型スカイラインGT-Rは超プレミア価格となってしまいましたが、Z32型ならまだ手が出せる金額というのも人気に拍車をかけているようです。

●三菱「ランサーエボリューションVI」(1999年~2001年)

 1990年代の三菱は、クロカン車の王者「パジェロ」と、WRCで勝つために開発された「ランサーエボリューション(ランエボ)」を有し、オフロードでの速さと強さを武器に活躍していました。

 そしてランエボは1992年にデビューしてから毎年進化と熟成を続け、1996年にベースモデルの「ランサー」がフルモデルチェンジしたことを受けて第二世代へとスイッチ。

 ベースの「ランサー」は5ナンバーでしたが、大型のオーバーフェンダーやスカート、エアロバンパーなどの採用で全長4350mm×全幅1770mm×全高1415mm(GSR)となり、エンジンは自主規制枠いっぱいの280馬力を2リッターターボエンジンで実現しました。

 当時はそのいかついエアロをして「ガンダムみたい」とまでいわしめた大迫力のスタイリングは、見せかけではなく勝つためのものという説得力もあって、クルマ好きから羨望の眼差しで見られる存在となりました。

 そのなかでも注目したいのは、第二世代の完成形「エボ6」(1999年デビュー)です。この第二世代から旋回性能を引き上げるAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)を搭載。

 現代でも通用する実用性(4ドアセダン)とコーナリング性能に優れる4WDを併せ持っており、ネオネオクラシックとして人気なのもうなずけます。

●マツダ「RX-8」(2003年~2012年)

 世界で唯一、ロータリーエンジンの量産化に成功したマツダですが、現在、ロータリーエンジン車は消滅。近い将来にEVのレンジエクステンダーとしてロータリーエンジンが復活する見通しがありますが、ロータリーエンジン独特のフィーリングを味わうことは難しいしょう。

 そこで狙い目なのが、2003年に発売されたFRスポーツカーの「RX-8」で、現在までで最後のロータリーエンジン搭載車です。

 RX-8はピュアスポーツカーの代表的存在である「RX-7」の実質的な後継車として開発されたモデルで、クーペながら観音開きの4ドアを採用し、完全な4シーターを実現した実用的かつユニークなスポーツカーといえます。

 全長4435mm×全幅1770mm×1340mmというボディに搭載されたエンジンは、新時代の654cc×2ローター自然吸気ロータリーの「13B型」で、マツダは「レネシス」と呼称。

 トランスミッションは6速MT、5速MT、4速AT(後に6速ATが追加)を設定し、トップグレードの「TYPE-S」6速MT車では最高出力250馬力を誇りました。

 さらに、フロントにダブルウイッシュボーン、リアにマルチリンクサスペンションを採用しており、高い運動性能を発揮します。

 その後、RX-8は改良を続け進化していきましたが、2012年に生産を終了。

 高回転域まで淀みなく回る6速MT車は大いに魅力的なのですが、街中などのドライバビリティを考えると低速域のトルクが太い5速MT車をあえて選ぶのもアリで、ノーマル車も多いです。

 価格は高年式の限定車は高値安定ですが、スタンダードなモデルならば相場の中心は100万円ほどで、物件数も豊富です。

※ ※ ※

 EVへの移行が進み、MTですら希少になってきているこのご時世ですが、スポーツカーは一定の需要があるということを再認識させてくれます。

 そして、まだ現役として走れるネオネオクラシックになると、その傾向がさらに強くなっているようです。