その昔、田舎の小学校では「今日はウチのジイちゃんがポルシェで迎えにくるから!」と言えばスバル サンバー、「ウチはフェラーリだぞ!」と言えばホンダ アクティの軽トラが来た…といいます(※時代や地域により差あり)。

筆者の知り合いに至っては、「おじさんがブルドーザーで迎えにきた」という変わった人もいましたが、とにかく自由な日本の農村、農道のポルシェやフェラーリと言われた車をご紹介しましょう!

農道のポルシェ|スバル サンバートラック

スバル サンバートラック(3代目・1980年式)

ポルシェといえば911でRR(リアエンジン・リアドライブ)、RRといえばスバル サンバー…というわけで、まだスバルが独自に軽自動車を作っていた時代のサンバーは「農道のポルシェ」とも呼ばれました。

あいにく水平対向エンジンではなく直列4気筒(昔なら2気筒)ですが、スーパーチャージャーを積んだハイパフォーマンスモデルもありますし、自然吸気仕様なら農道の911カレラ、スーパーチャージャー車なら農道の911ターボといったところでしょうか。

なお、サンバートラックは農家ネタ以外にも、電気屋で「20インチTV(ブラウン管時代)を積んだ時のコーナリングが最高」など、妙な評価をよく聞く車でした。

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農道のフェラーリ|ホンダ アクティトラック

4代目ホンダ アクティトラック TOWN スピリットカラースタイル(2018年)

RRのサンバーがポルシェなら、ミッドシップのホンダ アクティこそ「農道のフェラーリ」にふさわしい車です。

ミッドシップなら別に、ランボルギーニでもロータスでもMR2でも何でもいいような気もしますが、ランボルギーニは(別会社ですが)農業用トラクターメーカーでもあり、シャレになってないので、一番農村から遠そうなフェラーリが選ばれたのでしょう。

実際、アクティトラックはビート用のMTRECエンジンなどスワップチューンが行われる事も多く、「F1にも参戦したメーカーの2シーターミッドシップスポーツ」と言われると、妙な説得力があるような、ないような?