シフトアップ・シフトダウン時に半クラッチにするとどうなる?
シフトアップ時とシフトダウン時の半クラッチ操作は発進時ほど意識する要素ではありませんが、車両の癖や運転方法に合わせてほんの少し工夫すると良いでしょう。
シフトアップの場合、クラッチを繋ぐ手前で一瞬半クラッチにする乗り方が良い時があれば、クラッチを切って次のギアを選択したらそのままクラッチをポンッとつなぐ乗り方が良いものもあります。
シフトダウンの場合は、ブリッピング(アクセルペダルを煽ってエンジン回転数を上げて、シフトダウンで発生するシフトショックを抑えること)をするかどうかで半クラッチ操作が異なる印象です。
ブリッピングせずにシフトダウン時にはシフトショックを半クラッチで幾分か緩和することができます。反対にブリッピングしてシフトショックをなくすような乗り方をするのであれば、半クラッチをする必要はほとんどありません。
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走行中に半クラッチにするとどうなる?
アクセル開度一定で走行している時に半クラッチ操作を行うとどうなるのでしょうか。
エンジン回転数が急激に高くなる
まず確実に言えるのは、エンジン回転数が急激に高くなるということ。
エンジン回転数はクランクシャフトの回転数(毎分)を指しています。クラッチディスクはフライホイールと接していますが、クランクシャフトと繋がっているフライホイールから見ればクラッチフェーシングは自身の回転を妨げる抵抗です。
半クラッチにすれば摩擦具合が低くなり、抵抗が減ったフライホイール(クランクシャフト)はより速く回転します。
前に引っ張られる
走行中の速度にもよりますが、前に引っ張られるような現象が発生します。これはエンジン回転数が急激に上がったことで急加速したためだと思われます。
モータースポーツの界隈ではよく知られるクラッチ蹴り。サーキット走行時、上り坂では加速しにくいのでクラッチ蹴りでエンジン回転数を上げて少しでも加速を伸ばすものですが、これとはたらきは同じです
なおこれは、エンジンやクラッチへ負担がかかるので一般車では真似しないでください。
加速しない・失速する
もう1つ考えられるのは加速しない・失速する現象です。
一応クラッチは繋がっている状態なのでエンジンの動力はトランスミッションに伝わっていますが、半クラッチにより圧着度が下がった状態だとクラッチ容量が低下した状態になり、それ以上加速しません。
走行中には様々な抵抗(失速する要因)に遭遇します。上り坂で半クラッチの状態になって加速しなくなれば確実に失速します。