トラクションコントロールとは?

トラクションコントロールは、路面と車輪の空転を防ぐことを目的とした制御機構の1つです。タイヤが空転するとシステムがそれを感知し、エンジン出力を抑える等の手段で空転を抑えます。トラクションコントロールが介入する・した時、メーター上にあるインジケーターが点滅します。

トラクションコントロールの役割

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トラクションコントロールの役割は、運転手誰もが駆動力を路面へ確実に伝えられることを可能にすることです。

トラクションコントロールの介入において肝となるのはタイヤと路面の関係です。タイヤが路面に摩擦している間は空転しませんが、グリップ力の限界を超えると空転します。

ドライタイヤは天気が良く乾いたアスファルト路面ではよくグリップしますが、雨で濡れたアスファルト路面では同じタイヤでもグリップ力は低下する傾向にあります。タイヤがグリップしにくい路面では、空転しない範囲でトラクションを伝えることが大切です。

トラクションコントロールのない車両を運転する時、運転手のアクセル操作によって空転を制御します。しかし、これはきめ細かいペダルワークとタイヤのグリップを感じる感覚が求められるため、難易度が高いです。

トラクションコントロールを搭載することにより、車がほぼ自動的にタイヤの空転を抑え、どんな路面でも安定した運転が可能になります。

メーカーによって呼び方は異なる

自動車メーカーごとにトラクションコントロール機能の呼び方は異なります。

例えばトヨタやダイハツはTRC(タイヤ空転抑制機能)と表現しています。ホンダとマツダの場合はTCS(トラクションコントロールシステム)、三菱はTCL(トラクションコントロールシステム)です。

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トラクションコントロールのメリット

タイヤが滑りやすい路面でも空転せずトラクションを路面へ伝えられるので、不安定な路面コンディション化でも安定した運転ができるようになります。

特に冬場の路面は積雪や凍結によって滑りやすくなります。そうした時にトラクションコントロールが機能すると比較的滑らずトラクションが路面へ伝わるようになるので安心・安全です。

TRCがあるからといって過信すべきではありませんが、ないよりは安全です。

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