日本のビジネスシーンでは「名刺交換」や「お辞儀」による挨拶が基本となる。また、肩書や役職がある目上の人を何かと優先する場面が多い。

しかし、海外のビジネスシーンではそれら日本のビジネスマナーは通用しない。文化や考え方の違いから、日本と海外におけるビジネスマナーが大きく異なるのだ。

海外と一言でいってもかなり範囲が広いため、今回はアメリカと日本のビジネスマナーを比較していこう。最後まで読めば、アメリカのビジネスシーンでの常識を理解できるはずだ。

■日本のビジネスマナーは変?

日本では名刺を用いた挨拶を基本としており、年功序列を意識したビジネスマナーを展開する。なにか新しいプロジェクトの会議を始める際には、名刺交換からスタートして打ち合わせの本題に入る。

また、日本のビジネスにおけるコミュニケーションでは、お辞儀や笑顔を用いて意思疎通を図る場面が多い。「日本人はお辞儀が大好き」と、海外の方から思われてしまうこともある。

これらは日本では当たり前のビジネスマナーだが、やはり外国人からすると「変」なのだろうか?確かに海外のビジネスマナーと比べると、異なる点がいくつもある。

しかし、「日本のビジネスマナーはおかしい!」というわけでは決してない。ビジネスマナーの違いは各国における「文化の違い」というだけなので、日本に住んでいれば日本のビジネスマナーが正しいといえる。

その点を考慮した上で、これから紹介する日本とアメリカにおけるビジネスマナーの違いを確認しよう。

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■ビジネスマナーの違い①:握手からスタート

日本のビジネスシーンでは、初対面の人に挨拶をする際は「名刺交換から」がスタンダードだ。しかし、アメリカの挨拶では「握手から」始めることが多く、名刺交換はあまり重要ではない。

アメリカのビジネスシーンでの握手による挨拶は、相手に敵意がないことを示している。握手をして意思疎通を図った後に名刺交換を行う。

また、日本のビジネスマナーとして知られている「お辞儀をする」文化もないため、アメリカのビジネスシーンでお辞儀をすると、「落ち着きがない」という印象を与えかねない。アメリカではアイコンタクトでコミュニケーションを取るのが基本である。