新車での自動車購入を検討するとき、「いざ手放す時に高く売れる車種」を念頭に置く人もいることでしょう。そうして選ばれる自動車は資産価値が高く、リセールバリューに優れています。一体、どんな自動車だと中古になっても高値で買い取られやすいのでしょうか。

赤い跳ね馬は中古車価格も跳ねる!

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資産価値の下がらない車種の代表格としてまず挙げられるのがフェラーリで、この手の話題では必ずと言っていいほど取り上げられます。旧型モデルにプレミアがついて価格が下がりにくい(上がる)のがその理由です。富裕層がフェラーリを購入する理由の1つとしてあまりにも有名です。

例えば1990年代に販売されていたF355の新車価格は大体1,600万円前後でしたが、MOBY中古車検索でその価格帯を調べると885万円〜3,150万円であることがわかります。

グレードやコンディションなどで違いはあるとしても、新車価格以上の価格で中古車が販売されているのは明らかです。しかし、そんなF355も今より安く中古車市場にあった時期もあるようで、当時を知る人物は「500万円程度の中古車があった」と振り返ります。

最近まで販売されていた488GTB(2015年から2019年にかけて販売されていた車種)の中古車価格帯は2,480万円〜3,230万円(本体価格)です。新車価格は大体3,100万円前後でしたので、F355ほどではないにしても中古車として高い価格を維持していることがわかります。

また、これはあくまでも現在での価格帯ですから、古いモデルにプレミアがつきやすいことを考慮すると将来的にはさらに上がる可能性も。「(フェラーリの)リセールバリューは高いです」と関係者は語ります。

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国産クラッシックカーの中古車価格高騰はまた別の話

スープラ

国産車でフェラーリのような自動車はあるのでしょうか。例えばハイエースなど、結果として中古車でも高値で売買される車種はいくつか存在しますが、新車購入後数年乗って売却しても下取り・買取価格が著しく安くならない自動車メーカーは聞いたことがありません。ですので、メーカーを調べるよりも中古車市場で価格帯の高い車種を調べるのが賢明です。

フェラーリ並に資産価値のある車種として今のところ断言できるのは、レクサス LFAでしょう。当時の新車価格は3,750万円でしたが、MOBY中古車サイトでの本体価格は「ASK」、要問い合わせとなっていました。新車価格を上回る価格で販売されていたこともあり、資産価値は相当に高くなっていると言えます。

また、中古車市場に流通している車両の価格帯で資産価値を決めるのであれば、価格高騰著しい昨今の国産クラッシックカーも資産価値が高いと見て取れます。

しかしこれに関しては注意が必要で、ユーザーたちは「昔はもっと安く中古で手に入るものだった」とも話します。これは価格が高騰しているインテグラやスープラなどの80〜90年代の車種にも言えることです。

最近でこそプレミアがつきましたが、それらが新車で発売されていた当時や中古車市場にたくさん流通していた時には今よりも安値がついていたことは特筆すべき点でしょう。これは、もともとが高級スポーツカーであるフェラーリの歴代モデルにプレミア価格が付くこととは異なる現象です。

様々な要因で資産価値・リセールバリューに優れる自動車は決定されていますが、未来はわからないので今後もそれが続くと断言はできません。コロナの影響で新車の生産計画が遅れた結果、すぐ手に入る中古車の需要が高いことも考慮するべきです。時代背景やユーザーの価値観に影響されるでしょう。

純粋に自動車が好きなユーザーは、手放すこと前提に購入するのではなく、長く乗りたい1台を入手するのが一番かもしれません。

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