根強い需要に応えて2017年にトヨタがハイラックスの国内販売を復活後、引き続き堅調なセールスに加えて新たなユーザー層も獲得していると言われますが、そもそも一度は販売不振で消えたジャンルだけに、一気に大ヒットとはいきません。

やはりかつての黄金期は、商用小型ボンネットトラックを除けば、1980年代から1990年代にかけ、RVブームに乗った各社が競ってスポーツタイプのピックアップトラックを販売していた頃です。

その時期に各社から販売されていた、2リッター以上の国産大型ピックアップトラックの中から厳選した3台を紹介します。

日産 ダットサントラック(9代目D21・1985年)

日産D21 ダットサントラック(9代目ダブルキャブ)

初代はなんと戦前の1935年登場、2002年に10代目D22型の国内販売を中止するまでの67年間、同一車名で売っていた国産車として最長記録を持つのが、「ダットラ」の愛称で知られた日産のダットサントラックです。

1997年にD22型へバトンタッチするまで、1990年代の大半を売っていたのは9代目D21型で、国内仕様は主に商用のシングルキャブと、RV用途でも人気のあったダブルキャブ。

無骨なデザインがオフローダー派にはウケてハイラックスと並ぶ人気に。小型のサニトラと並ぶ日産ピックアップトラックの象徴でしたが、派生モデルとしてワゴン型の本格RV、テラノが登場すると次第に取って代わられていきました。

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三菱 ストラーダ(初代K34T・1991年)

三菱K34T ストラーダ(初代)

マツダ プロシードやいすゞ ロデオともども地味とはいえ、三菱もピックアップトラックに熱心だったメーカーで、パジェロやデリカスターワゴンといった三菱4WDSUVの原型だったフォルテに続き、ストラーダを発売。

商用イメージの強いフォルテと違い、RVブームにあやかった内外装の充実やディーゼルターボのパワーは、まさにパジェロのピックアップトラック版。

車名がパジェロピックアップだったら、パジェロミニなどのようにパジェロ人気に便乗し、もっと販売を伸ばせたかも知れません。

実際は販売が伸びず、1996年登場の2代目も1999年で国内販売を終えたものの、2006年から後継のトライトンを販売した事もありました。