数あるマダイ釣りの中でも、ハリスの先に昔ながらのテンヤを一つ結んだ、きわめてシンプルな仕掛けで狙う〝一つテンヤ〟は、スピニングタックルで楽しむライトなマダイ釣りだ。

一つテンヤは、ハリスの先にオモリとハリが一体化した昔ながらのテンヤ(カブラ)を結び、エビエサを刺し、マダイのもとへ沈めて誘う。

およそ14年前に大原の船長とともに一つテンヤを開発した藤井克彦さんは、軽いテンヤ、ゆっくり沈んでいくテンヤはマダイの食いがいいという持論にもとづき、糸を出すときの抵抗がないスピニングリールと潮切れがいい細い道糸を使い、軽いテンヤをマダイのもとへ沈める一つテンヤ釣法を確立。

その基本タックルは現在も当時と変わりなく、専用竿とPE0.8号前後の道糸を巻いたスピニングリールの組み合わせがメイン。

ただし近年は回転性能に優れた小型両軸を使ったベイトタックルの愛用者も増えている。

今回取材に同行していただいた一つテンヤを開発した藤井克彦さんは、自作した昔ながらのテンヤを愛用

記事を読む前にテンヤについての基礎を抑えておこう!



一つテンヤマダイ~スピニングタックルで楽しむライトなマダイ釣り~

沖釣りを始めると、様ざまな沖釣り専門用語に出会うが、その中でも「テンヤ」は普段の生活では聞いたことがない独特の響きを持っている。

実は漁具としての「テンヤ」は広辞苑には掲載され…

2021年11月29日隔週刊つり情報編集部

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テンヤは昔ながらの固定式と遊動式の2タイプ

テンヤのサイズは、パラシュートアンカーやドテラ流しで船を潮と風なりに流して狙う外房~茨城方面では、水深10m×オモリ1号、初心者なら10m×2号が目安で、主に水深20~40m前後を狙うこの時期は3~8号を中心に、風と潮が強いときに備えて10~15号があると安心だ。

しかし、エンジン流しで狙う南房~東京湾では、道糸が立つように小刻みに船の姿勢を修正しながら流していくため、水深に関係なく、8~15号と重めのテンヤを使う。

道糸を張らせておくと、底ダチが取りやすくオマツリも軽減できるからだ。

さて、ひと口に「一つテンヤ」と言っても各メーカーから様ざまなアイテムが発売されているが、本来のテンヤ(カブラ)の形式である固定式と、遊式テンヤの2タイプに大まかに分けられる。

ここでは、それぞれの特徴を考えてみよう。