2リッター以上の大排気量エンジンとして、L型の後継は早くからV型6気筒のVG系エンジンと決めていた日産ですが、直列6気筒のフィーリングを好む保守層向け、ディーゼルエンジンの継続、VGの保険といった意味合いも兼ね、L型発展版のRB系エンジンも継続します。

結果的に、FF以外のV6エンジン完全以降はさらに後の世代であるVQ系までかかったため2000年代までRB系は存続、頑丈なためチューニングにもよく耐えて高性能な派生型・RB26DETTを生み、V6化に際しては直6ファンを嘆かせました。

そんなRBエンジンの中から、「あえて」GT-Rを除く3台を厳選して紹介します。

HR31スカイラインGTS-R(7代目・1987年)

HR31スカイラインGTS-R

初めてスカイラインGTを名乗った2代目S54系以来、直6エンジンはスカGの誇りとしてきたスカイラインへRB系エンジンを搭載したのは7代目R31系から。

当初はトヨタのマークII3兄弟などハイソカー対策としてラグジュアリーな4ドアセダンが先行した事や、新世代エンジンとして期待されたRB、特にDOHC24バルブ版RB20DE/DETが熟成不足で酷評されるも、2ドアクーペGTS系の追加とRBの熟成で、次第に盛り返します。

レースでも、苦戦していたR30スカイラインRS後継で、210馬力にパワーアップしたRB20DET-R搭載のGTS-Rを発売してグループAレースで活躍、後のR32GT-Rへと繋ぎました。

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A31系セフィーロ(初代・1988年)

A31セフィーロ スポーツツーリング

2代目以降のV6エンジン搭載FFセダン/ワゴン人気の印象が強いセフィーロですが、初代はモーター店(ローレル)やプリンス店(スカイライン)クラスの4ドア車がラインナップになかった日産店/サニー店向けの、FRサルーンでした。

R32スカイラインやC33ローレルの兄弟車で、同じ販売店で扱うシルビア(当時はS13)の上級版的な4ドア高級スポーツセダンとしての役割も期待され、プロジェクターヘッドランプを採用した若々しいデザインなどS13との共通イメージがあります。

保守層に敬遠されて販売は思わしくなかったものの、クルーなど他のRB搭載車同様にドリ車のチューニングベースとして中古になってから人気がありました。