オイルパンの種類と構造

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エンジンオイルの管理構造には、ウェットサンプ方式やドライサンプ方式があります。主に、ウェットサンプは乗用車などに、ドライサンプはレーシングカーや高級車などに使われています。

ウェットサンプ方式

乗用車で一般的なウェットサンプ方式は、オイルパンでエンジンオイルを貯め、ポンプで吸い上げられたオイルが再びエンジン各所を循環し、自重で落ちてきて再びオイルパンで溜められるという構造となっています。

ウェットサンプ方式は安価でシンプルな構造にできるというメリットがありますが、運転中の横Gなどでオイルパン内部のオイルが傾くと、ポンプで据えない状態が発生し、オイルの循環が安定しない場合があります。

ドライサンプ方式

ドライサンプ方式では、オイルパンからポンプで回収したオイルを貯めておくリザーバタンクがオイルパン外部に存在します。オイルパンに溜まったオイルをポンプで吸収した後、外部タンクに溜めておくため、安定したオイル供給が図れます。

ドライサンプ方式は、部品が複雑化してコストが高くなり、リザーバタンクが外部にあるためオイルラインなどからのオイル漏れなどのトラブルが発生しやすくなるというデメリットがあります。

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オイルパンからのオイル漏れの原因

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オイルパンからのオイル漏れにはいくつかの原因があります

1.ガスケットの劣化

まずよくあるのがガスケット(パッキン)の経年劣化によるオイル漏れです。ガスケットの交換で済む場合は比較的安く修理でき、自分で交換できるならさらに安く済みます。

2.ドレンボルトやナットの不具合

オイルパンにはオイル交換用のドレンボルトが付いていて、オイルパン自身を接合しているナットなどもついています。

ドレンボルトやナットは規定のトルクで締めないと締めすぎや緩みすぎでオイル漏れの原因になる事があります。

特に、アルミ製のオイルパンの場合はネジの締めすぎなどでネジ山を破損してオイル漏れの原因になる事が多々あるようです。

3.オイルパン自体の損傷

車の底部を何かにこすったなどの原因で、オイルパン自体を損傷してしまう場合があります。こうなるとオイルパン自体を交換しなくてはならなくなるので、費用がかさみます。

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