日産のSOFCテクノロジー「e-Bio Fuel-Cell」とは?

燃料電池車(FCV)といえば、トヨタ MIRAIやホンダ クラリティFUEL CELLが有名です。
いずれも水素を充填しながら走るという従来のスタイルを踏襲していますが、なんと日産も燃料電池車を開発していたことを知っていますか?
日産はSOFCテクノロジー「e-Bio Fuel-Cell」を搭載したプロトタイプ車両(e-NV200)を、2016年にブラジルにて発表しています。
当時のプレスリリースによれば、
「ブラジルの一般道にて本プロトタイプを用いてフィールドテストを実施し、技術や車両の市場性などを検証の上「e-Bio Fuel-Cell」の更なる研究開発を行います。」
「エタノールの入手性の高さや、エタノール混合水の可燃性の低さにより、インフラの制約が少なく市場導入がしやすい技術と考えられます。」
とのことで、当時の社長兼CEOのカルロス・ゴーン氏も市場成長を見込んで太鼓判を押していました。
ちなみに、e-Bio Fuel-Cellを搭載すれば、100%エタノールでも水55%を混ぜた「エタノール混合水」でも走ることができるそう。可燃性の高さも課題に挙げられる水素補填式FCVの欠点もカバーできます。
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日産のバイオ燃料自動車は本当に発売される!?

日産は、ダイムラーおよびフォードと量産型FCVを共同開発していました。しかしこの計画は2018年をもって見送りとなり、日産初のFCVの発売の目処は立っていません。
しかしこれは、日産が上に挙げた理由により従来のFCVの環境性能および生産コスト、市場成長に限界を感じたためと言われており、e-Bio Fuel-Cell自体の開発を辞めたわけではないとのこと。
日産から”究極のエコカー”であるバイオ燃料自動車がいつ発売されるかはわかりませんが、量産化が実現すればカーボンニュートラルへの大きな一歩を踏み出すことになりそうです。