SUV用スタッドレスタイヤの選び方
悪路に強いSUVでもタイヤ選びは重要。SUVならではのスタッドレスタイヤの選び方と注意点を解説します。
スタッドレスタイヤの性能を表す指標
スタッドレスの性能を表すものとして下記のようなものもあります。
- 氷上・雪上性能:降雪・凍結路面でのブレーキ性能
- ドライ性能:乾燥路面での走行性能
- ウェット性能:雨天時の走行性能
- 快適性・ハンドリング性能:長距離移動のしやすさ
- 低燃費性能:燃費の良さ
- 耐摩耗性・ロングライフ性能:寿命の長さ
最重要!氷上・雪上の「ブレーキ性能」
重く大きなSUVは、ブレーキ時に生じるタイヤへの負担も大きくなります。そのため、SUV用スタッドレスを選ぶ際は、ブレーキ性能を重視してください。
降雪・凍結が多い地域では「氷上性能」「雪上性能」を最優先に選びましょう。これは主にアイスバーンなどの凍結路面や滑りやすい路面でのブレーキ性能を示しています。
雪がほとんど降らない地域ではウェット・ドライ性能に優れたタイヤを選びましょう。この性能が高いと、乾燥路面でも快適に移動できるほか、摩耗も抑えることができます。
重量級SUVでは耐摩耗性能・静粛性能・ウェット性能も
快適性を重視する上で、重要なのは静粛性(静かさ)です。
SUVはコンパクトな車種であっても、コンパクトカーや小型・中型セダンに比べタイヤがワイドトレッドなため、タイヤが路面にあたる面積は比較的広くなります。タイヤの路面接地面積が広ければ、その分車内に届くロードノイズが増えてきます。
中型・大型SUVになれば、重い車重に応える耐摩耗性や、ウエット路面の制動距離を短く抑える性能も求められます。
「SUV専用」の記載がある製品から選ぶ
性能のほかに、スタッドレスタイヤには「SUV専用」と記載されているものがあります。また、商品名にSUVというワードが入っているものもSUV専用タイヤです。
SUV専用タイヤはSUVでの使用に特化したタイヤで、ブレーキ時によく効く専用のトレッドパターン(凹凸)と、排水性・排雪性を高める深い溝、固めのゴムなどを採用しています。
大型SUVのタイヤは寿命が短くなりがちですが、SUV専用タイヤ固めのゴムを使用しているため耐摩耗性に優れ、その点をカバーできることが大きなメリット。
デメリットとしてはややロードノイズが大きく、アイスバーンのような場所でのグリップ力は標準的なスタッドレスタイヤに劣る点が挙げられます。ただ、総合的な性能をみるとSUVにおいてはやはり専用タイヤを装着することをおすすめします。
スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)2021年度の最新情報!選び方とおすすめ商品まとめ
(広告の後にも続きます)
SUV用スタッドレスタイヤを選ぶ際の注意点
SUV用のスタッドレスタイヤを選ぶ際に注意すべきポイントを2点解説します。
銘柄を決める前にタイヤサイズをチェック
ひとくくりにSUVとして販売されていても、車種によって車の大きさやタイヤの種類に大きな違いがあります。
普通乗用車と同じサイズだったり、大径・高扁平率のSUV用サイズだったりするので、まずは自分の車がどのようなタイヤを装着しているかを確認してください。
タイヤメーカーによっては、標準タイヤサイズとSUV用サイズで銘柄を完全に分けている場合があります。タイヤを選ぶ際は、まず自分の車のタイヤサイズを把握することで、対応する製品を最初に絞り込めるので選びやすくなります。
【保存版】タイヤサイズの表記の見方や互換性から外径などの計算方法についても
駆動方式によってタイヤの買い方が違う
摩耗したタイヤだけを交換する場合は注意が必要です。2WDなら前輪か後輪の2本ずつ交換ができますが、4WDでは4本同時交換が原則。
タイヤサイズはもちろん、銘柄も揃えるのが基本です。パンクなどで、やむなく1本だけ交換する場合は同じ銘柄・サイズのタイヤを購入しましょう。
タイヤ交換はまとめて行うのが基本!
タイヤの交換は原則、2WD(二輪駆動)なら前輪または後輪の2本ずつ、4WD(四輪駆動)なら4本全てまとめて行います。タイヤサイズはもちろん、銘柄も揃えるのが基本です。
パンクなどで、やむなく1本だけ交換する場合は同じ銘柄・サイズのタイヤを購入しましょう。
4WD(四輪駆動)はタイヤの種類を揃えよう
4WDで異なる銘柄やサイズの違うタイヤを装着すると、駆動系の故障やタイヤの「異常摩耗」を引き起こす場合があります。SUVは4WDモデルが多いため、該当する方は覚えておきましょう。