クリープ現象とは?
アクセルを踏まなくても車が前進・後退する現象
クリープ現象とは、AT(オートマチック・トランスミッション)車において、アクセルを踏まなくても自動車が前進・後退する現象のことです。似たような動きをする自動車もありますが、クリープ現象と呼ぶのはAT車におけるそれのみです。
クリープ現象を発生させる要因はトルクコンバータにあります。トルクコンバーターというのは流体クラッチや羽根車などを用いてエンジンの動力をトランスミッションへ伝える変速機の一種です。
トルコンとも呼ばれることもあります。自動クラッチとの別名があることからも、運転手をクラッチ操作から解放する役割を担っているとわかります。
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どのような車でクリープ現象が発生する?
クリープ現象が発生するのは、先にも書いた通りAT車です。より正確に表現すれば、流体継手やトルクコンバータが動力伝達機構に採用された自動車においてクリープ現象が発生します。
AT車、CVT車、そして電気自動車などでは、ドライブレンジを選択することで自動車は動き出します。
ドライブレンジを選んだ状態でブレーキからアクセルを離すと前進するわけですが、CVT車と電気自動車ではこの現象をクリープ現象と呼ぶことはありません。その理由は単純明快で、これらにはトルクコンバーターが採用されていないからです。
というわけですから、AT車におけるこの現象をクリープ現象と呼ぶようにしましょう。